32 他人と自分 ページ33
「着いたぞ。」
相澤さんに連れてこられたのはそこそこ高そうなそこそこセキュリティのあるマンションだった。
ヒーローって稼いでる人は稼いでるんだったよねー。
「最上階？」
「一階に決まってるだろ。何で態々最上階だ、時間の無駄だろ。」
確かに最上階を選ぶ意味はないけども其処まで合理的じゃなくていいと思う。
病気だ。
「相澤さん、お風呂入りたい。」
「お前の家じゃないんだ、此処は。分かったら大人しくしとけ。」
相澤さんが鍵を開けて、私は続く。
こじんまりとして、シンプルな家だった。
生活に必要な最低限の家具、きれいに整えられた本棚。
全く散らかっていない机にはポツンとパソコンが置かれている。
キッチンに調理器具こそあるもののあまり使われた形跡がない。
汚れはない綺麗なフローリングは日光を受けて輝いていた。
相澤さんがスリッパを二足出す。
相澤さんが黒、私は茶色。
「スリッパとか持ってるんだ。友達いないと思ってた。」
「同僚がたまにくる。喋り方も失礼だが性格も悪いな、御前。」
「ごめんね、わざとわざと。」
リビングに荷物を置いて、中身を取り出す作業に入っていると相澤さんに聞かれた。
「御前、名前はなんて言ったっけ？」
「平、平A。相澤さんは？ヒーロー名も知りたいなァ。」
「相澤消太だ。ヒーロー名はイレイザーヘッド。」
面倒くさそうに答えてそっぽを向く相澤さん。
相澤消太さん。
「質問していいか？」
「どぞどぞ。」
どぞどぞって何だよ。
とボソボソと呟き相澤さんは聞いてきた。
「御前、親を殺したのか？」
はて、私はいつそれを漏らしたのだろうか。
私の顔から感じ取ったのか相澤さんは
寝言で言っていた。
と補足を加えた。
「あー、うん。殺した殺した。多分夢に見てたから寝言で言っちゃったんだろうねー。
幸せな夢の時って寝言がでちゃうから。」
「親を殺した夢は幸せなのか？」
相澤さんはたいして驚かない。
慣れているのかもしれない。
「うん、幸せ。凄く楽しくて凄く嬉しくて満たされた気持ちになるよ。」
だから私は人を殺したい。
満たされたい、愉しくしたい。
ゴミを掃除して自分も楽しめるから。
自覚してるよ、逝かれてるってね。
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アヤ(プロフ) - ロンさん» マジですか！？書き直します！ (2018年5月5日 15時) (
レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あれ…相澤先生ってミッドナイトに敬語使ってたはずじゃ… (2018年5月5日 15時) (レス) id: 96ff2658c5 (このIDを非表示/違反報告)
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