14 素敵な偽善者様 ページ15
「ここまで離れたらあの人の個性とやらも使えないよねェ。
万事休すって奴？いやァ、ヒーローって強いんだねェ。
殺しがいがある。」
相澤とやらに向き合って私は一方的に喋る。
ヒーローは強かった
しかも単体でこの強さ、衝撃的だ。
けれども
(中原君ほど強くないしな・・・)
ふと、今更ながら思い出した。
中原君は今どうしているのだろう？
心配してる？それとも怒ってる？
(帰りたくなくなってきた・・・)
怒れる帽子の鉄拳制裁が思い浮かび、思わず身震いする。
「もう勝ったつもりか。」
「うん、私ね！殺し方ってこだわりがあるんだよね。
生きた人間の断末魔とか聞くのが好きなんだよね！」
相澤さんが目を見開く。異質物を見るかのように。
「こう・・・死にたくないって体全体で表してるじゃない？
其れを消してあげるのも楽しいしさァ。
指を一本ずつ切っていったら最後の方にはもう殺してくれって言われたこともあるよ。
だからね、胴体を鋸でジョキジョキッて長い時間苦しませて殺したんだよねー。」
あれは本当に楽しかった。
叫ぶ声、悲痛な顔。
餓鬼だと思って舐めて、驕り高ぶっていた奴が悲痛な顔して叫ぶ。
助けてください、殺してください。と
あの感覚は忘れられない、病みつきになる。
「花とか、枯れるところが一番綺麗じゃない？
人間だって、死ぬところが一番綺麗だと思うんだよね。
死にたいとか生きたいとか、人生とか後悔とか普段考えない事を考えて死んでいく。
物語めいていてとっても」
「黙れ。」
右頬を掠める拳、耳に反響する低い声。
揺れる黒髪、見つめる瞳。
自分の口元がつり上がってしまう。
「あれ？怒っちゃった？他人のために怒れる人って好きだなァ、私。」
「お前の話は聞くだけ無駄だ、合理的じゃない。
それと」
一区切りおいて相澤さんは私に宣戦布告する。
「俺もミッドナイトも、お前に殺られるほど軟じゃない。
そして殺らせない。」
「ハハッ、いい眼してる。」
乾いた笑いと狂気じみた顔をした私がそこにいた。
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アヤ(プロフ) - ロンさん» マジですか！？書き直します！ (2018年5月5日 15時) (
レス) id: aea21ba90e (このIDを非表示/違反報告)
ロン - あれ…相澤先生ってミッドナイトに敬語使ってたはずじゃ… (2018年5月5日 15時) (レス) id: 96ff2658c5 (このIDを非表示/違反報告)
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