Believe〜僕だけを信じて〜 6

265 ページ15

-SARA-



あっちゃんは突然いなくなった。




「車にひかれて……事故死。




だけど……私達にはそうは思えなかった。



あっちゃんは、自分から道路に飛び出した。


そうに違いない。

そう思った。



理由は、メンバーになれなかったから。

それで十分だった。




だからっ……


いじめた。



あっちゃんの代わりに来たチカオンニを。

あっちゃんが立つはずだったステージを奪ったチカオンニを。」




「ホントは……気付いてた。



あっちゃんが事故死だって。

その夜、飲酒運転の車があっちゃんに突っ込んでいった。



分かってた……けど…何かに当たらないとっ……



自分が壊れてしまいそうだったから…やめられなかった。




似てるんですよ。

あっちゃんとチカオンニ。



顔は全然だけど、喋り方や仕草が。

それが嫌で…嫌で…しょうがなかった。


喋るなって言ったのは、似てたから。



チカオンニが

"痛い"
"やめて"


そう、叫ぶ度にあっちゃんをいじめてるみたいで嫌だった。」



ﾃﾐﾝ「そんなのっ……」




「勝手だって分かってた。

でも、やめられない。





もう1つ社長は言いました。






チカがここに来たのは、お金を稼ぐためだって。





そこから、歯止めが効かなくなった。







お金のためだけで……それだけでやってるなんて…許せなかった。




あっちゃんはそんなんじゃない。

歌が好き。

届けたい。

伝えたい。



そう思っていつも歌ってた。」




私がそこまで喋って、口を開いたのは、









ｼﾞﾝｷﾞ「もう、我慢できない。」



SHINeeのオニュさんだった。




.

266→←264

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す