-カスミソウ-

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-深澤-




周りを見渡すとカラフルにたくさんの動物たちが描かれた壁。





キャラクターのポスター。





ふわふわのキッズサイズのブランケット。





これらは全部、処置を受ける子どもたちが怖がらないための仕掛け。





小児科の処置室って少しでも子どもたちがリラックスできるようにあったかい作りになってる。




『いつもは俺が処置する側なのになぁ。』




情けね。




自分の体調管理もできないなんて、小児科医失格だな。




岩「あ、俺医者失格だ〜なんて考えてる？」


『あ、照』




ぼーっと天井を見上げていると処置室のドアが空いて照が入ってきた。




岩「どうよ、体調は」


『お陰様でだいぶ楽になったよ。てか俺のことお見通しなんだな。』


岩「何年一緒にいると思ってんの？笑」




あー阿部ちゃんにも同じようなこと言われた気がする。わら




みんな言わずもがなってってところはあるけど、特に照は性格的にも似てるところが多くて言葉いらない部分あるし、もはやもう1人の俺って感じ？




『Aの前で倒れるとかさ、一番やっちゃいけないことやっちゃったわ。』


岩「分かってんなら次から気をつけな。」


『猛反省だわ。ところでさ、、Aは大丈夫そう？、、』


岩「大丈夫そうだよ？Aは強い子だからね〜」




もうやってしまったことに取り返しはつかないけど、だいぶ引きずりそうだわ。




『あーー会いてぇ、Aに。』


岩「もうそろなんじゃない？」


『どういうこと？』





照が呟いた言葉の意味を理解するべく頭を働かせようとしていたらまた処置室のドアが空いた。

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