好きって言ってよ！ DK

☆僕じゃなくていい-sm- ページ28

ソユンが告白してくれたのは
まさにAの誕生日を祝う約束をしたあの日

窓越しにソクミン君が見えたんだけど…
声が聞きたくて電話しちゃった

なんて言われてだらしない顔して
僕が見えると言うソユンを探してた

でも僕には先約のAが居て
遊びに行かない？ってソユンの誘いを断り席に戻れば
慌てたようにAが両親に会うことになったからって出て行って

予定のなくなった僕はソユンに連絡をして
ソユンから告白をされて正直に嬉しかった

ずっとソユンは憧れだった。
いつかあんな子の隣に立って僕の彼女だと自慢してみたいとか
馬鹿みたいな妄想をしていた僕は

胸が高鳴って全身ふわふわしてるようなそんな幸福感が僕を包んだことをまだ覚えてる

まさにどタイプだったはずなのに

なんの魅力も感じなくなって
なんで僕と一緒に居るんだろうなんて考え始めてる今。


それと引き換え

僕の頭を埋めつくし始めたのはAだった

Aの誕生日
僕は最低な事をした。

ミンギュに除け者にしたのはお前だと言われて
そこでようやく自分がやった事の重大性に気が付いたんだ。

Aが両親に会うと言って切り上げたのはきっと嘘。

どういう経緯かはわからないけど
Aの誕生日、Aのそばに居たのはミンギュだろう。

そう考えれば辻褄が合う。

週末明けたらウリエギAちゃん！て先週より仲が良くなってて

Aは僕に好きだよって言わなくて。

好きだよって…

言ってくれる事が当たり前になってて感覚が麻痺してたのかもしれない。

でもそれって実は凄い事なんじゃないかって。

だって僕には真似出来ないから。

誰に何を言われても、後ろ指を刺されてもAは
堂々と僕に好きだと伝えてくれた。

『毎日どうして伝えてくれるの？』

って1度だけ聞いたことがある。

そしたら

「…明日が必ずある訳じゃないから。
後悔しないように自分のありったけの気持ちを伝えたいの！」

って言ったんだ。

大袈裟な…ってあの時は思ったけど
今ならなんとなくわかる気がする。


それに引替え一緒にいる意味が見いだせないソユン。

写真に写る手が欲しいなら僕じゃなくていい。

僕の目を見て話をしないなら僕じゃなくていい。

僕はちゃんと僕の目を見て話して
僕の好きな場所や物を理解してくれる人がいい。

手を繋ぐのは綺麗でオシャレな写真におさまる時だけなら
ずっと手を繋いでお散歩して笑い合える人がいい。

もう、僕じゃなくていいじゃないか。

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