航海日誌15 ページ16
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小さな足で、一生懸命に走る姿に、街の人達は微笑んで問う。
｢お嬢ちゃんそんなに急いでどうしたんだー？｣
『わたし、べっくまーさんたちたすける！！』
それだけ言うと、また走り出すA
質問をした街人は、｢あぁ、ヒーローごっこね｣と笑った。
何度も言うが、ベックマンたちは別に迷子になっていない。
迷子なのはAなのだが、Aは自分がベックマンたちを見つけて助けてあげるんだ、と焦っているだけなのだ。
しかし、理由はどうであれお互いに探しあっているのだからすぐに合流できる、かと思われた。
Aが走り続けていると、少しずつ人が少なくなり、ついには街外れの港にまで来てしまった。
そこでAは、とあるものを見つけてしまう。
『わぁー……おっきいいぬさんだ…』
上を見上げて、口を大きく開けてAは固まる。
『おうちもある！うごくのかなぁ…』
幼児、というものは複数のことを同時に考え、行うことが出来ない生き物である。
Aの頭の中から、ベックマンたちを探す、という目的が薄れてゆく…。
犬を眺めるのに夢中になっていたAは、二つのことに気づかなかった。
ひとつは、重たい頭のせいで後ろに傾く身体
バランスの合わない幼児の体は、
一瞬、バランスを崩しただけでAの身体は後ろに倒れた。
そして、もうひとつは…
｢この犬は動かんわい！わっはっは！｣
…背後に近づく人の存在だ。
Aの後ろから現れた男は、倒れそうなAを支えると豪快に笑った。
｢なんじゃお前さん、犬が好きなんか！｣
『すきー！おじちゃんもいぬさん？』
Aは満面の笑みで答えると、支えてくれた男を見上げて尋ねた。
｢ぶわっはっは！わしが犬に見えるんか｣
『あたまにいぬさん、のってるよ？』
男は、頭に着けた犬の被り物を取ると、｢わしは人間じゃ！！｣と豪快に笑った。
｢お前さん、名前はなんじゃ｣
『A！』
｢わしゃガープ。A、これは船じゃ！乗ってみるか？｣
ガープは、その大きな犬、基船を指さした。
もちろん、Aは目を輝かせて頷いた。
たった今、Aの頭の中からベックマンたちのことが、消え去った。
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ギザラス(プロフ) - テスト頑張って そして無事戻ってきてください (2020年7月2日 0時) (
レス) id: 1fe190bcff (このIDを非表示/違反報告)
果耶(プロフ) - テスト頑張っください！ (2020年7月1日 21時) (レス) id: ca4e14c205 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - オリ主ちゃんが可愛くて最高です(笑) 更新大変だとは思いますが、無理せずに頑張ってください。応援してます！！ (2020年6月30日 20時) (レス) id: 151caa4874 (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - あの、私と一緒に合作しませんか？ (2020年6月15日 20時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
ろりお(プロフ) - コクマさん» めちゃくちゃ嬉しい褒め言葉！！頑張ります〜！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: 38c94b38d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白米 | 作成日時：2020年4月2日 0時
