泣き虫少女と盗賊団 (ページ41)

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Episode188 ／来る命日ページ41

｢本当ですか！？｣

お姉さんが私の手を握って上下に揺さぶる。

｢どちらがA様と戦うかでお二人が揉めてしまっていて！ヒソカ様の方がすぐにでもサダソ様を殺しそうで…よかったです…｣

泣いて感謝された。

というか、それよりも気になるのが…

『ヒソカ？』

これは…私死ぬ？命日ってやつ？

｢そうです！どちらとお先に戦いますか？｣

こんな一時間前にまだ相手が決まってないってやばいよ天空闘技場…ゆるすぎる…！

今更に辞退できないのは…お姉さんの顔を見ていれば分かる。

それに、私が辞退してもヒソカはもう一人の人を殺して私と戦おうとするよね、きっと。

『…ヒソカじゃない方と先に試合でお願いします！』

それだけ言って全力で部屋へと戻れば、

｢わかりましたぁ！！｣

と元気な声が聞こえた。

頑張ろう、お姉さんのために。

試合まであと１時間。

私は部屋で練をし続ける。

ジンと別れてからも、この修行だけは欠かさない。

すっかり練に集中していると、キルが入って来た。

｢…お前すげえな、オーラの量が半端じゃない…｣

『…どうしたの？キル』

｢どうしたの、じゃねぇよ！お前あと5分で試合の時間だぜ？…ゴンは見に行けないから。｣

確かにあの怪我で動けたらもうすごい。人間じゃない。

『…よし、じゃー行こー！』

｢…のーてんきなやつ。｣

後ろでため息が聞こえた。

私だって多少は怖いんだよ。ヒソカ強いし。

それに、２戦連続ってのは私には不利だよね！

ってかヒソカ怒りそう。…フェアが良い、とか言い出しそうだしなー。

そんなことを考えていれば、すぐに会場に着いた。

｢じゃ、俺上で見てるから。頑張れよ｣

『ありがとー！』

私に背を向けて片手を上げて歩いていくキルに、精一杯の強がりなお礼を送ってから私もリングへと歩き出した。