Episode174 ／ ユダを見つけて ページ27
パドキア共和国を1人で歩き回って、夕方になった頃に携帯が鳴った。
『もしもーし』
ーー｢お、Aか？｣
相手はレオリオだ。
『そだよ。今どこにいる？』
ーー｢△△っつー店の前だ、これるか？｣
すぐ行く、とだけ返事をして私は全速力でその場に向かった。
『キルー！！』
｢…はっえーなおい｣
レオリオの呆れる声が聞こえたけど気にしない。
｢…抱きつくなって｣
『傷だらけだ！おつかれ！』
私がそういえばキルは苦笑いを零した。
｢それにしても本当におまえガンコだなー｣
そう言ってキルはゴンに詰め寄った。
ゴンはハンターライセンスを使いたくない、といってパドキア共和国に滞在する期間、観光ビザを使ったのだ。
私はあとから合流した人だから余裕でハンター
かくかくしかじかで、ゴンが
｢ヒソカに顔面パンチのおまけ付きでプレートを叩き返す！！｣
って叫んだあと、キルの冷たい言葉が放たれた。
｢ヒソカの居場所は？｣
･･････。
｢私が知ってるよ、ゴン｣
みんなが驚いてクラピカを見ると、クラピカは本人に聞いたという。
｢前から聞きたかったことだが、あの時ヒソカに何を言われた？｣
険しい顔でレオリオがクラピカに問う。
それにクラピカは
｢クモについていいことを教えよう、そう言われた。｣
その刹那、あたりを濃い殺気が包んだ。
しかしそれは0.01秒ほどのこと。
言わずもがな私のものだ。
ヒソカ……あいつユダか。
あいつは群れるようなやつじゃないから、旅団に入ってたことすらおかしかったんだが…。
｢なんだ、いまの…｣
｢っどこにいやがる…！！｣
思考にふけっていた私は周りがどうなってるかなんて気づかなかった。
キルアはイルミのような嫌な感じを覚え、それが誰によるものなのかを探した。
しかし彼らはまだ非念能力者。
もしAがあの一瞬で殺気を抑えていなければ彼らは気を失っていただろう。そのくらい濃い殺気であった。
｢A、A！｣
『…ん、ごめん、どーした？』
キルに呼ばれて顔をあげれば
｢どーしたんだよぼーっとして。｣
レオリオにそう言われた。
やばい、考えようとすると周りが見えなくなるのどうにかしなきゃなー。
『ごめんごめん。ところでクラピカ、ヒソカはどこに？』
話を無理やり戻してクラピカに問う。
次の仕事はヨークシンだ。
ヒソカにもその伝達はいってるはずだが…。
Episode175 ／ 未来の約束→←Episode173 ／ 家族と過ごす時間
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ろりお | 作成日時：2019年8月17日 22時
