溺愛ロジック 2

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「もしもし」

『もっしー』

あ、テンション高め。

「玉森くん、今日ごめんね」

『ほんとだわ。…でも藤ヶ谷、なんか有無言わさずって感じだったし』

そうなの！わかってもらえた！

「お買い物、楽しかった？」

『楽しくないよ』

「どうして？」

『どうしてって…』

黙っちゃう玉森くん。

「玉森くん？」

『あのさ、明日一緒に帰ろうぜ』

それは困る。先生に見つかったらまた許してもらうまで何かしなきゃいけないし。

「玉森くん、宮田くんはどうするの」

『んないつも一緒に帰ってないから』

「あ、でも私、明日はピアノだから」

『俺だってバイトだし。寄り道しないから、一緒に帰ろ』

寄り道しないのに一緒に帰るの？わざわざ？

『これからの俺らについて話し合おっか』

これからの私達？…まさか玉森くん、先生対策案でもあるのかな。

「うん、そうだね、玉森くんありがとう。色々考えてくれて」

『そりゃ考えるだろ。』

「でもね、一緒にいるとこを先生に見られると怒られちゃうから、学校の外で待ち合わせしない？」

『はぁ？！』

…うるさ。思わず携帯を耳から離す。

『なんであいつが怒るんだよ』

「だって玉森くんとお話すると先生怒るから」

『何考えてんだよ、あのおっさんは…』

おっさん？先生のこと？

「藤ヶ谷先生っていくつなの？」

『そこに食いつくな。あのさぁ、それぜってぇおかしいから。』

そうだよね、おかしいよね。私、間違ってなかった。

『…でも藤ヶ谷がほんとに俺と話すなっつったの？イマイチ想像できないわ』

やっぱりそうなんだ。私の知ってる先生とみんなが知ってる先生は違う。

『それに学校の外だけとか俺やなんだけど。みんなの前でいちゃいちゃしたいし』

なんでいちゃいちゃする必要があるの？しかもみんなの前で。

先生に刺激を与えるみたいな？でもそんなの逆効果だし。

…ダメだ。玉森くんがなんかされたらそれこそ怖い。

「玉森くん、ごめんね。私、大丈夫だから無理しないで」

『いや、無理してでもいちゃつきたい、俺は。』

「いやなの」

先生怖いし。

『嫌じゃない』

「…」

『はい、決まり』

強引だな。もういいや。

結局私の意見は通らず。

こんなんばっかだなぁ、私。

今日は疲れたからもう寝よう。

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