溺愛ロジック 2

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進路指導室を出た。

北山先生、めちゃくちゃ呆れた顔してた。

軽蔑したかも。

学校で何してんだって。

その他大勢から、ダメな生徒に格下げだよね。

じわっ。

うう、ダメだ。泣かない泣かない。堪えろ私。

「A」

「…ん？」

背の高い玉森くんを見上げる。

「…ちょ、その顔は色々やばい。学校ではダメだから」

なぜか顔を赤くして口に手を当ててる玉森くん。

顔がヤバいとか失礼な。

でも確かにいちいち泣くのはヤバいよね。

「うん、そうだね、我慢するから大丈夫。」

泣いたら教室帰れないし。

「…我慢しなくてもいいよ」

「え？」

私は玉森くんに手を引っ張られ、人気のないところへ連れていかれた。

「ここなら大丈夫。誰も来ないから」

…ここで泣くの？(笑)

面白い玉森くんに溜まっていた涙はひっこんでしまった。

「何笑ってんだよ」

「玉森くん面白いなと思って(笑)」

眉間に皺を寄せる玉森くん。

なんで不満そうなの？褒めたのに。

「やりにくい奴」

玉森くんの両手で頬っぺたを挟まれた。

え、何この展開は。

「…目瞑れって」

「もう大丈夫だからいいよ」

玉森くんのおかげで涙は引っ込んだから。

「ふざけんな。俺は大丈夫じゃない」

えっ！玉森くんも泣きたいの？

さっきは平気そうにしてたけど、北山先生が怖かったのかな。私も怖かったし。

「…そうだね、怖かったよね。」

「別に怖くはないけど」

強がる玉森くん。ていうかいつまで頬っぺたを触ってるんですか。振り払う私。

「教室戻ろっか」

歩き出す私。

後から玉森くんが来た。

「…お前そんなに焦らしといてただですむと思うなよ」

こわっ。何言ってるんだろ。

「早く帰りの時間になんねぇかな♪」

まだ朝だよ、玉森くん。

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