溺愛ロジック 2

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北山side

進路指導室に玉森と広瀬を連れてきた。

「で？」

「何すか」

何すか、じゃねぇよ玉森。

「あいつらが言ってたことはほんとなのか」

「何か言ってましたっけ？」

イラ〜。

「保健室でやらしいことしてたらしいな」

「してませんて」

横柄な態度の玉森から視線を外して広瀬を見ると、下を向いて俯いている。

可哀想に。

なつかれている立場としては何とかしてやりたい。

「玉森。嫌がる女子に無理矢理したら犯罪だぞ」

「はい？何で広瀬が嫌がってる設定なんすか」

怪訝な顔をする玉森を見て俺はポカンとしてしまう。

「え、違うの？」

「違うし。」

いや、だって広瀬って俺に好意があるんじゃねぇの？てことは玉森が無理矢理なんかしたとしか思えねぇんだけど。

「先生も知ってるっしょ、俺モテるんだからさ、無理矢理になんかやんないし、しかも俺、完全なる未遂。」

確かに。

…ん？未遂？！

「未遂ってことはやっぱやらしいことしてたんじゃねぇか！」

「だ〜か〜ら、してませんて！未遂はチューのことだから！」

チュー？！

大したことないかのように言う玉森に唖然とした。

保健室で何しようとしてんだ、こいつは。

「…お前、何しに学校来てんだよ」

「勉強と青春」

バカかこいつは。

あ、でもこいつ成績はいいんだったな。

「…とにかく、他の生徒に悪い影響与えるといけないから、学校ではそういうことはしないように」

「はい。学校出てからにします」

「玉森！」

俺の声がでかすぎたのか、ビクッとなる広瀬。

玉森は広瀬をチラッと見ると

「…もうしません。申し訳ございませんでした。」

頭を下げた。

広瀬のために謝ったという感じの玉森。

まあ、報告するほどのことではなかったし、俺の心の内にとめておいてやる。

「もういいすか」

「おう」

「A、行こ」

広瀬の肩を抱いて出てく玉森。

…広瀬、一言も喋らなかったな。

つーかあいつら付き合ってんの？

広瀬って昨日俺のことで泣いてなかったっけ。

「女子高生おそろしや…」

からかわれたわけね。

本気にしなくて良かったぜ。

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