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「A！」
そばに来たみっくんに引っ張られて藤ヶ谷さんと引き離された。
「何してんだよ、お前ら…」
「みっくん…」
掴まれた腕が痛い。
藤ヶ谷さんは「ぶっ」と吹き出した後、「あははは」ってお腹を抱えて大笑いをした。
呆気に取られる私達。
「北山さぁ、俺に奥さん交換してとかいいながら、何なんだよそれ」
「え、あ…」
みっくんは気まずそうな顔をした。
藤ヶ谷さんの言う通りだ。
みっくんは交換して欲しいだの羨ましいだの散々言ってたくせに、せっかくの皐月さんとの二人きりの時間を捨てて、私を探しにここまで来た。
言ってることとやってることが全く違う。
「…何だかんだ言っても大事なんだね、Aちゃんのこと」
優しく微笑む藤ヶ谷さん。
「試してみて良かったね、Aちゃん」
「試すって何だよ」
「北山がこっちに走ってくるの見えたから焦らせてみようかって」
嘘だ。
藤ヶ谷さんは涼しい顔でしれっとみっくんに嘘をついている。
「はぁっ？！」
「北山も危機感もったほうがいいよ。…いつまでも北山に従順とは限らないんだから」
「…うるせ〜よ」
みっくんはそっぽを向いてしまう。
「皐月は？」
「あ、悪い。家に置いてきた」
「ふっ、酷いな」
「わりぃ。何か俺おかしかったわ」
「いいんじゃない？必死な北山、かっこよかったよ」
さっきの藤ヶ谷さんとの話はなかったことになっていた。
沈んだ気持ちで二人の後を歩く。
皐月さんに電話をかけた藤ヶ谷さんはみっくんに携帯を渡した。
「皐月、北山に代われってさ。怒ってるよ」
「げっ！マジで？もしもし…」
電話を代わるも、皐月さんは怒ってなかったのか、楽しそうに話すみっくん。
すると藤ヶ谷さんが隣に来て、小指を絡めてきた。
「続きはまた今度。ね？」
今度、とはいつなんだろう。
でも前みたいに偶然ではなく、約束して会えるはず。
だって私は藤ヶ谷さんの連絡先を手に入れたのだから。
小指だけじゃなくて手をちゃんと握りたくなり、藤ヶ谷さんの手のひらを握ると離されてしまった。
それだけで泣きそうになる脆い私。
唇を噛み締めると藤ヶ谷さんが「俺、Aちゃんを苛める北山の気持ちがちょっとわかるかも」って苦笑いした。
「藤ヶ谷さんになら、苛められてもいいです」
泣くのは悔しいからなんとか堪えて藤ヶ谷さんを見上げた。
「…煽るね、Aちゃん」
藤ヶ谷さんは甘美に微笑んだ。
この人になら、抱き捨てられても構わない。
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ayachoko(プロフ) - RuNaさん» RuNaさん(*^^*)コメントありがとうございます！(*≧∀≦*)溺愛ロジックを好きだと言って下さり、励みになりました(;_;)インモラルも読んで下さり嬉しいです(。>д<)これからますます暗くなっちゃいますがお付き合い下さいませf(^^;) (2017年9月2日 7時) (
レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
RuNa(プロフ) - 初めまして。溺愛ロジックを読み他の作品も読ませていただいたりしておりました。溺愛ロジックすきでした。そして、インモラルも今凄くハマっています。いつも更新されるのを楽しみに日々を過ごしています。これからの展開も楽しみです！ (2017年9月2日 2時) (レス) id: 4e49bd79e0 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - ましろさん» ましろさぁん( 〃▽〃)藤ヶ谷さんが藤ヶ谷先生と同じになってきちゃってます(^^;好みのせいかついつい…藤ヶ谷さんはもうちょっと人間味出したいです(笑)ガッツリイチャイチャ、私もしたいので頑張ります！(*￣∇￣)ノ (2017年9月2日 1時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - ゆなさん» ゆなさん(’-’*)初めまして(*≧∀≦*)溺愛ロジックの時からなんて、嬉しいです(。>д<)確かにかなり非現実的ですよね(笑)更新頑張ります！これからもよろしくお願いいたします(*^^*) (2017年9月2日 1時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - はぁぁ///たいぴがかっこいい(ウットリ)優しいだけじゃない感じがいいです(ウットリ) みったんのアセアセもドキドキするし、続き楽しみです♪ガッツリないちゃいちゃも是非希望します！← (2017年9月2日 0時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ayachoko
| 作成日時：2017年8月20日 15時
