『インモラル』

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次の日の日曜日。

私のリクエストで映画を観に行くことにした。

日曜日だから映画館は人がたくさんいる。

みっくんは人混みが嫌いだから少しヒヤヒヤした。

「何観たいの？」

「これ。あのね、職場の人がすごく面白かったって言ってたから」

「ふ〜ん」

みっくんはあまり興味なさそう。

券を購入してパンフやグッズを見ているとみっくんが「A、ポップコーンだって。食いたい？」って言った。

「うん、食べたい」

「よし、待ってて。買ってくるわ」

人混みをすり抜けてみっくんは行ってしまった。

なんか、今日のみっくん優しい。昨日のこと反省してるのかな、なんてね。

「あれ？北山さん？」

声をかけられて見ると玉森くんだった。

「奇遇ですね〜」

奇遇って(笑)

「ほんとだね。玉森くんは何観るの？」

「アレで〜す」

玉森くんがポスターを指差した。

「あれ、小野さんがめちゃめちゃ面白いって言ってたから」

「私もあれ観るの。小野さんの話を聞いて、観たくなった…」

「マジですかい。小野さんのプレゼン力すげぇな(笑)」

「ふふ、そうだね」

改めて玉森くんを見る。私服、おしゃれだなぁ。

「北山さんがスカートだ」

え。

「いつもズボンじゃん？」

「仕事だしね」

「可愛いじゃん」

「大人をからかうんじゃありません」

「大人って誰？」

「もぉっ！」

「んはは」

じゃれあっていると、すごく綺麗な人が玉森くんに寄り添ってきた。

「裕太、誰？この人」

「あ〜、職場の人ですよ」

「ふぅん。ね、行こ？」

「は〜い。んじゃね、北山さん」

「うん、バイバイ」



入れ違いでみっくんが戻ってきた。

「お待たせ。ん、Aの好きなキャラメル味にしてみた」

「わ〜、いい匂い！ありがとう」

「お〜。そろそろ始まるし入るか」

「うんっ」

映画は小野さんの言う通り、すごく面白かった。

その後はランチして、二人でお買い物。

久々のデート気分ですごく楽しかった。

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