溺愛ロジック F side

焦れる想い ページ6

「あの子、学校に行きたくないなんて言い出して…」

学校を訪れたAの母親が涙ながらに相談に来たから、とりあえず応接室に入ってもらった。
　
「前の学校ではそんなこと一回も言わなかったんです…っ」

涙を流すAの母親の泣き顔はやっぱりAと似ている。

昨日抱いたときの泣きじゃくるAを思い出した。

「…泣かないで下さい。広瀬さんに泣かれると僕、辛いです」

「先生…」

可哀想に。

俺が何とかしてあげるよ、A。

ほんとはAに友達なんか作らせたくないけど。

Aの母親と話終わった後、北山が声をかけてきた。

北山もAのことを気にかけているみたいだ。それは恋愛感情ではないのかもしれないけど、いい気はしない。

…苛々する。

教師という立場のせいで、思うように動けない。

教室へ向かう途中、玉森と階段で出くわした。

俺のせいでAが苛められてるという玉森。

それだけじゃない。

昨日俺に抱かれたことも、きっと学校に行きたくない原因だろ。

…コイツ、何にもしらないんだな。

もうAはとっくに俺のものになったんだよ。

惨めな奴。

ちょっと挑発するだけで掴みかかってくる玉森。

さっき掃除のおばさんがバケツの水をひっくり返していたことを思い出した俺は、玉森を階段側に回し、振り払うふりをして階段から突き落とした。

転がり落ちていく。

それでも反射神経がいいのか、上手く受け身をとった玉森。

心底残念な気持ちになった。

玉森は自分がバランスを崩して落ちたと思い込んでいる。保健室に連れていかないと立場上マズイと思うけど、玉森は俺の手なんか借りたくないようだ。

偶然居合わせた宮田の前で、玉森を支えて連れていこうとしたとこを見せれたし、まあいいか。

教室に着くと、Aが真っ青な顔で教室から出ようとしていたからすかさず掴まえた。

行かせないよ、アイツのとこには。

生徒の前でAを堂々と抱きしめるのは気分が良い。

今すぐ抱いてしまいたい気持ちをなんとか押さえた。

昨日あんなに抱いたのにもう物足りなくなっている。

授業が終わるとAはすぐ教室を出ていった。

俺も保健室に向かった。

…そんなに玉森が心配なの？

保健室に着くと、案の定玉森といい雰囲気のA。

俺に焼きもち妬かせるのが好きだね、Aは。

可愛いAに甘いお仕置きをしてあげるよ。

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