戻れない関係 ページ16
「…Aは俺が好きだって言ってたけど」
「やっぱり勘違いさせてたみたいだな。俺が代わりに謝るよ。許してやってほしい。Aはさ…」
「あのさあ」
苛立ったように玉森が話を遮った。
「北山がAがアンタに好きだって言わされてるとか言ってたけど、何なの」
「こら。北山先生、だろ?」
北山、玉森に話したのか。
「犯罪だろ。教師失格だし。警察行けよ」
以前の人懐こく、俺に信頼を寄せていた玉森はもういない。嫌悪感丸出しの玉森。
可愛い子犬みたいに思ってたのに今は狂犬だな。
「…警察に言ったらどうだ?」
俺がそういい放つと玉森はまるでわからないという顔をした。
「そしたらAは退学だな」
「何でAが退学なんだよ…」
「うちの教頭の性格だと、学校の騒ぎを早く沈める為にAを退学させるだろ。Aだって今まで通り学校に通う勇気なんかないはずだ」
「お前…」
「マスコミにも付きまとわれたりするだろうな。なんせ学校の人気者だった教師は実は裏ではいたいけな女子高生に…」
「やめろ」
北山が教育委員会や警察に話さなかったのも、多分Aを思ってのことだろう。
「だけどAは俺が好きだから。俺達愛し合ってるんだ」
「んなわけ。お前無理矢理…」
「明日。リスニングルームの準備室に来いよ。愛し合ってるとこ見せてやるから」
「…Aは行かないよ」
「なら放課後誘ってみろ。お前より俺を選ぶから。前にも言ったけど邪魔者でしかないんだよ、玉森は」
玉森は勢いよく立ち上がり、帰ろうとしたけど振り返った。
「…俺、お前のこと、いい先生だって思ってたのに」
「期待に応えられなくて悪かったな」
怒りをなんとか抑えようとしてるのか肩で息をし、拳を強く握りしめている玉森。
可哀想に。
もう少しで楽になるからな。
―――ここまでは思い通りだった。
Aは俺が思っていた以上に玉森のことを想っていたことが、俺の唯一の番狂わせだった。
389人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ayachoko(プロフ) - *カスミソウ*さん» カスミソウさん!(;∀;)こんな暗い話にもったいないくらいの嬉しいコメントありがとうございます(;_;)一気に読むの、大変でしたよね(^^;玉森先生Ver.も近々アップします!ほんとに嬉しいです(/_;)ありがとうございます(*≧∀≦*) (2017年9月1日 7時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
*カスミソウ*(プロフ) - 溺愛ロジックすべて読みました!とっても面白くて、一気に読んでしまい気づいたら4時間ぐらいたってましたwww新作のインモラルもドキドキですし、玉森先生Ver.も気になります!更新を楽しみにしております!応援しております!頑張ってください! (2017年8月31日 22時) (レス) id: 0fb920ca18 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - ましろさん» ましろさんっ( ;∀;)嬉しすぎるお言葉ありがとうございます(。>д<)私もヤンデレ藤ヶ谷くんが大好きです(笑) (2017年8月15日 20時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 素敵な藤ヶ谷さんを描いて下さって本当に有難うございます!大好きです、このたいぴ(笑) 他の作品も次回作も楽しみにしています! (2017年8月15日 16時) (レス) id: df578ce2f7 (このIDを非表示/違反報告)
ayachoko(プロフ) - ましろさん(*^^*)こんな駄作に優しいお言葉ありがとうございます(T^T)今後ドラマとかで狂った役とか藤ヶ谷くんにやって欲しいな〜(笑)好青年は興味なしです(о´∀`о) (2017年6月22日 12時) (レス) id: b1988500b3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ayachoko | 作成日時:2017年5月5日 8時