3年A組のプリンセス【番外編】

風邪2 ページ36

甲斐side

『おはよー』



水越「おはよーって姫？

顔赤いけど大丈夫？」



『そう？気のせいじゃない？』



ちらりと横目で彼女を見ると

顔が赤く、少し体がだるそうに見えた。


気のせいじゃないだろ！


俺より前の方にいる彼女に目を向けながら

授業を受けていた。


よりによって3時間目は体育。

あいつ、あんな状態なのに走れるのか？

って思いつつも、

女子よりも少し遅いスタートの合図と

同時に走り出した。


200m
やっと彼女に追いついたと思ったら、

彼女は急に立ち止まり頭を抱えていた。

そして、そのまま倒れていくのを見て

俺は咄嗟に彼女を支えた。


彼女の顔を見ると、汗だくで

顔は青白くなっていた。

意識は恐らく無いだろう。


「失礼します」と言って、

俺は彼女を姫抱きし、

坪井先生の居るところへ運んで行った。


こいつ軽すぎないか？

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