たった一度の恋。2 (ページ7)

今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:90,818 hit

- 47 . 訂正ページ7

･

「うん、出来た」

「どんな人？どんな人？」

女子って本当恋愛話好きよな。

身を乗り出して目を輝かせながら俺を見るツムギは

何も言ってへんのに既に楽しそうだ。

「どんな人って年上の人」

「えー意外！ね、モナもそう思わない？」

「うん。永瀬くんは同い年か年下かなと思ってた」

「だよね！え、どんな所が好きなの？」

どんな所、って言われても‥

頭の中にAさんを浮かべるとほろほろと

好きな所が溢れ出てきた。

「料理上手な所とか、仕草とか考え方とか大人なのにおっちょこちょいな所とか。落ち込んでると分かりやすい所とか、とことん甘えさせてくれる所とかかな。」

「へぇ、廉って甘えるタイプなんだね」

「まあそれなりに」

「でもモナも結構甘やかせ上手だよね！」

「う、うん‥甘えられるの、好き。だからたまに甘えてきてもいいよ‥？」

少し恥ずかしそうにモナは言った。

「そういうのいい。Aさんに甘えるのが好きなだけやから、他の人に甘えようとか思ってへん」

俺の言葉にモナは小さくごめんね、と言って

席を立った。後を追うツムギに睨まれたけど

正直こんな状況に興味は無い。

「もうちょっと言い方あったかもな」

「そうか？でも本心やで」

Aさん以外なんて考えられへんってこと。