ぽかぽかお日さまの元で ページ9
甚爾が助けた直哉は、「甚爾くん!ありがとう!」
と甚爾にしがみつき、少女にわんわん喚きつつも、
やはり体に力が入らないのか、へっぴり腰になっていた。
「何やあ、だらしないなあ、
あんさん、あの当主の息子の、直哉くんやろお?
ちょこ〜っと吸っただけやのにぃ〜、
情けんなか〜、わははあ、
あ!呪力ごちそーさんなあ、おかげさんで多少、
お腹いっぱいになったわあ〜♪」
どこまでもマイペースな少女に、
直哉は最早返す言葉も尽きたのか、
直哉はぷるぷると震え、
「あとで・・覚えときや、、お前、」と、甚爾の胸に顔を埋めた。
甚爾は、この抱きかかえた直哉を、とりあえず女中にでも渡すかと、
当たりを見回し、甚爾にしがみつき離れたがらない直哉を、
女中に渡し、
少女のところへ戻った。
「おまえ、何なんだ一体、呪力を吸ってたとか聞こえたが・・なあ、
そういう術式かなんかなのか?教えてくれよ、なあ、」
「んむ?」
お腹が少し膨れ満足したとばかりに、少女は縁側に寝こけり、
空をボーッと見上げていた。
「面白かったぜ、
さっきの直哉を、あそこまで動揺させてよ、
そんな堂々としてられんの、お前面白え〜なあ、」
甚爾が笑いながら、少女の頭をわしわしと撫でる。
普段なら、禪院家の子供と触れ合うことはそんなにないが、
何となく、この少女とは、仲良くなれそうな気がした。
自分の頭を撫でた甚爾に、大きな目をパチパチと
まばたいた少女は、
一瞬キョトンしたが、
自分を見つめる甚爾の優しげな、楽しそうな顔つき、
自分の頭を撫でる優しい大きな手つき。
それが、このお日さまの元では、何だか心地良く感じられて、
「・・・にへ、うふふ、にゅふへふへへえ〜〜ん、」
「ぷはっ、変な笑い方だな、」
少女はふにゃっと表情を崩し、
嬉しげに笑い、少女のおかしな笑い方に、甚爾もまた笑ったのであった。
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夢楽笑☆(プロフ) - ミントパインさん» わあ〜コメントありがとうございます!!面白いと思って頂けて良かったです!そんな褒めて頂けて嬉しいです(^∇^)ノ♪あざっす!!!です!!! (2023年1月25日 23時) (レス) @page38 id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
ミントパイン(プロフ) - 面白すぎる…何故このような面白い作品を作れるのか、同じ作者として尊敬します! (2023年1月19日 0時) (レス) @page23 id: d3c57e24ac (このIDを非表示/違反報告)
夢楽笑☆(プロフ) - ゆめさん» ありがとうございます!愉快でマイペースな主人公のほのぼの日常ライフを描きたかったので、楽しんでもらえて嬉しいです!神だなんて、そんな〜エヘヘへ(ʃƪ^3^)(笑) (2023年1月17日 3時) (レス) id: 91488f7b93 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 可愛すぎる…神ですか?神ですね。 (2023年1月16日 17時) (レス) @page17 id: 00b5af4eb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢楽 笑 | 作成日時:2023年1月6日 23時