廿参 ページ23
記入中、御館様からの視線が凄く、なんだか恥ずかしくて御館様に話しかけてしまった。
『いつごさん、げんきですか?』
「元気に育っているよ。…君は不思議な子だね」
少し驚いたように御館様が答えた。
にしても不思議とはなんだろう。
『わたしふしぎですか?』
「鎹鴉を通してずっと見ていて思ったんだ。身体能力が非常に高い上、呼吸を3つ使える事。それだけでなく、Aは寝ていたから気づかなかったのかもしれないけど、Aに近づいただけで死んだ鬼や、日光に焼かれると分かっているのに君の元へ行く鬼が多かった。不思議なところだらけだよ。」
御館様はそう言ってお茶を口に含んだ。
ちょっと待って欲しい。
ずっと見ていた?
それ結構やばくない??
てか寝てる時に鬼が近づいただけで死んだのは初耳だけど。
それも稀血のせいですか??
『チョットナニイッテルカワカリマセン』
焦りすぎて鎹鴉みたいな喋り方になったのは仕方の無いことだと思う。
「これはただの憶測に過ぎないけれど、Aは鬼と繋がっている。…違うかな?」
わあーバレてらァ。
「怒らないから正直に言って欲しい」
こちらを見つめて御館様が言った。
それ絶対怒るやつじゃん。
正直に言ったら
無惨様に裏切り者って言われて
御館様にも裏切り者って言われて
両者に殺されるじゃん。
いやマジどうしよう。
気を紛らわすために、いつの間にか戻っていた鷹さんの頭を撫でる。
大人しく撫でさせてくれることに驚きつつも打開策を考えていると何かを察した御館様が
「言いたくないのなら無理に言わなくて良いよ。話を変えよう」
と言ってくれた。
…今思ったけど私のこの無言ってほぼ肯定してるようなもんだよね。
だって鬼と繋がってなかったら普通に否定するもんね。
それなのに私を捕まえないなんて御館様は何を考えているのだろうか。
今目の前にいる人が何を考えているのか分からなくて、今更ながら怖くなってしまった。
「Aはどこに住んでいるのかな?」
御館様が記入中の紙を見て言った。
…私がわざと空欄にしていた項目だ。
『…のじゅくです』
さすがにこれは無理があるか?
なんて返されるかビクビクしていると予想外の言葉が返ってきた。
「Aが良ければ私の屋敷に住まないかい?」
予想の斜め上を行き過ぎてもはや幻聴かと思った。
聞き返してみたが同じ言葉が返ってきたので幻聴では無いらしい。
いやまじか。
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虹心(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いこの小説が大好きです!続き楽しみにしてます! (2月5日 15時) (レス) id: 62f09173e9 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - ツバキさん» コメントありがとうございます!更新おまたせしました、全然完結じゃないです!😹亀更新ですがこれからもよろしくお願いします😚 (1月17日 17時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - lokilokiさん» コメントありがとうございます!プレイリストがなにか存じ上げませんがありがとうございます笑。今後ともよろしくです🫶 (1月17日 17時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました!!さいこうです!連載状況が完結となっていますが、これで完結なのでしょうか?個人的には続きが気になるので更新楽しみにしてます! (12月31日 17時) (レス) @page13 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 20時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2023年3月17日 0時