拾肆 ページ14
手鬼を見つけられぬまま7日目の夜を迎えた私は焦りを感じていた。
少しでも手がかりを、ととにかく走り回る。
そんな時誰かが「錆兎!!」と大きな声を出しているのが聞こえた。
その声に向かって走ると再び大きな声が聞こえる。
「錆兎!!だめだ!!いくな!!!」
これはショタぎゆ君の声…?
『村田さん!!こっち!!』
「っもう疲れたんだけど!?!?って早!!」
全速力で走ったがショタぎゆ君のもとに着いた時には、錆兎はそこには居なかった。
これはまずい。急がないと。
『ぎゆうさん、さびとさんはどちらのほうこうにいきましたか?』
そう聞くとあ、あっちだよ!と言いながら指を指した。
お供してくれてた村田さんにショタぎゆくんの事をお願いして私はその方向に走り出した。
……
私が錆兎の姿を視認するのと同時に錆兎は手鬼の首を目掛けて飛びかかった。
『なにをしてるの!!』
「!?ここは危ない!逃げろ!」
『あなたことあぶない!!!』
「俺は鱗滝さんの仇を打つ!」
彼は止まることなくそう言って鬼の首に刃を振るった。
しかし刀は予想通り折れてしまった。
『っだからいったのに!!』
____水の呼吸 玖ノ型 水流飛沫・乱
「…っ!!」
『はぁ…はぁ…にげますよ!』
良かった。出来た。村田さん見せてもらった水の呼吸。ちゃんと真似出来て良かった。
これで一安心。
そう思ったのもつかぬ間、錆兎は再び手鬼に向き合って走り出そうとした。
『何かんがえてるの!?にげないと!!!』
「そんなこと出来ない!俺は鱗滝さんの仇を打つんだ!!こいつは生かしておけない!だからお前は早く逃げろ!」
ダメだ、完全に周りが見えなくなってる。今の錆兎は熱くなりすぎている。
手鬼はと言うとくっくっくと気持ち悪い笑い方をしながら錆兎が来るのを待っていた。
だめ。行っちゃダメ。
彼を止めるために手を伸ばそうとすると錆兎が言った。
「俺は男だから進むしかないんだ!仇を打つまでここから動かない!君は逃げていろ!!そして鬼!!!お前は俺が必ず殺す!!鱗滝さんの悪口を言う者は決してゆるさない!!」
そう言って手鬼の元に走り出す錆兎。
私はそんな錆兎の腕を引っ張り後ろへ投げ飛ばした。
「っ!?何をす『冷静になってよ大馬鹿者!!!』…っは…?」
785人がお気に入り
「鬼滅の刃」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
虹心(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いこの小説が大好きです!続き楽しみにしてます! (2月5日 15時) (レス) id: 62f09173e9 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - ツバキさん» コメントありがとうございます!更新おまたせしました、全然完結じゃないです!😹亀更新ですがこれからもよろしくお願いします😚 (1月17日 17時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ほかほかごはん(プロフ) - lokilokiさん» コメントありがとうございます!プレイリストがなにか存じ上げませんがありがとうございます笑。今後ともよろしくです🫶 (1月17日 17時) (レス) id: a44573bd24 (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました!!さいこうです!連載状況が完結となっていますが、これで完結なのでしょうか?個人的には続きが気になるので更新楽しみにしてます! (12月31日 17時) (レス) @page13 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月10日 20時) (レス) id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ほかほかごはん | 作成日時:2023年3月17日 0時