【WT】薄氷を踏む【男主】 (ページ3)

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「で、何してんの?」

「観てんの。Aも緑川とメガネボーイの対戦観に来たんだろ。まあ、ちょっと遅かったな」

どうやらおれは一足遅かったらしくもう既に緑川とそのメガネとの対戦は終わっていた。結果は10-0。まじで風間さんと引き分けたのかってレベル。

まじでそいつ強いの?

　
「A先輩じゃん!!ひさしぶり!」

「久しぶりぃ。なんか面白そうなことしてると思って来たのに終わってたんだけど」

「それはA先輩が来るの遅いからでしょ」

「そうかもしれねーや」

ぽんぽんと会話をしているときょとんとした白チビくんとメガネくんが視界に映る。あ、そっか。おれがこいつらを知らないのとおんなじでこいつらもおれを知らないんだ。

「おれ、出水A。よろしく」

よろしくお願いしますとカタコトな言葉と、そうじゃないのが返ってきた。おれもそんな敬意なんてすぐ持てる方じゃないからなんだっていいけど。

「これからどうすんの?」

「これから?白チビと緑川がやるんだよ」

「へえ?」

それを米屋たちは観るべくまだここに残ってるらしい。じゃあおれも残ろっと。

「白チビは俺が先約だったんだけどなあ」

「かわいそ。それ終わったらおれと遊んでよ」

「いーぜ」

▽
あまりにも記憶がない