*アズユーライク

やっぱりキミが好き fkr ページ7

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編集中の俺の背中に、とす、と寄り掛かるA。
後ろからお腹の方に手が伸びてきて きゅっと巻き付いた。

「……疲れた？」

『んーん。ちがう』

頭を擦り付けるように首を横に振って否定して、そのままぴたりと止まる。
勿論 くっ付いたままで。


他の人の前では気丈に振舞う彼女が、こうも浮き沈みが激しいこと。

俺以外知らない。
…そんな優越感で満たされてく。


あ〜今日も可愛いなぁ〜なんて、甘ったるいことを考えながら一旦セーブをして。


「で、今日はどうしたの？A」
『けんちゃん。』
「…うん？」

編集を切り上げてAに問いかけると食い気味に名前を呼ばれる。抱き着いていた腕が緩まったから、振り返って視線を合わせると唇に柔らかい感触。


ちゅ。


と、可愛らしいリップ音を立てて離れてく唇にどうしようもなく煽られて、もう一度噛みつく様にキスをした。

『ふふ、けんちゃん』

「……やられた」

オフィスではしないって宣言してたのに易々と手を出した俺に、けんちゃんはAが大好きだねぇ、なんて言って得意気に笑ってた。

可愛くて許しちゃうなあ、って。…これじゃ本当に大好きじゃないか。

大好きだけども。


手のひらの上で転がされている感覚が悔しくて反撃を試みる。

「Aも大好きでしょ 俺の事」
『ちゅーしたいくらい大好きだよ』

「…無暗に煽らないの」

が、結果は惨敗。

間髪を入れずに大好きと言葉を紡がれて頬が緩んだ。


いつもの“画面内に映る演者たちに無理難題を押し付けて 悠々としてるプロデューサー”じゃなくて、ただの男だとしたらこうも弱いんだなぁ。

新たな発見に少しだけ気落ちしながら、それも悪くないかと ゆっくりと流れる時間に身を委ねた。


今日も変わらず、
俺はAが好きみたい。


Aを抱き寄せると、やっぱり私の事大好きでしょ、と言わんばかりの表情で笑った。


「…愛してるよ」
好きじゃ足りないくらいにはね。


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やっぱりキミが好き

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