尾浜うどん() ページ6
私は仕方なく布団から頭だけを出して襖の方へ気だるく声をかけた。
『…なにぃー、勘右衛門〜』
「あっいた!何って、今日二人で食堂に行く約束してたじゃんか〜
なのにいつまでたっても来ないんだから」
ガラッと部屋の襖が開く音がして「うわ、なんで布団に包まってんの」と上から声が聞こえた。
そっちにのそ、と顔を向けると呆れた顔をして私を見下ろしている同級生の尾浜勘右衛門。
見ての通りうどんだ(??)
……そういやこいつとそんな約束してたっけ、めんどくせぇな…()
『………Aちゃんは今悲しんでるんです…休息が必要なのです……』
「はぁ?何言ってんのほら行くよ」
『いやだぁぁぁああ布団剥がないでええええ行きたくないいいいいい』
勘右衛門は無理やり私の布団を剥いで私を枕からひっぺがした。
この怪力!!!はなせやコラ!!!!(キレ)
「はいはい、食堂にれっつごー」
『離せゴリラ』
「んー無理☆」
ズリズリと私を引きずりながら歩く勘右衛門。
これがこのか弱い(?)乙女への対応なのか……。
しかも人一人引きずってんのに涼しい顔しやがって………クソッ、腹立つ(?)
『勘右衛門、痛い』
「俺の約束すっぽかした罰〜」
『ねぇ今すれ違った生徒にすごい目で見られたんだけど、ねぇ』
その後はちゃんと離して歩かせてくれた。
いや最初から歩かせろよ。
そして私と勘右衛門は(渋々)食堂に向かった。
__________________________
IN,食堂
「…なぁお前どうしたの、朝に比べて元気ないじゃん」
『………色々あった。』
「色々ってなんだよ」
『強いて言えば大人の階段を登った』
「は??」
食堂に着き、二人で飯を食べながら適当に駄弁っていると勘右衛門が怪訝そうに私を見ながら痛いところを付いてきた。うう…その話題はやめてくれ。
「なに、なんか俺に言えないような事?」
『イ、イヤァ!?ゼンセンナンニモナイヨ、ホントダヨウンホント!!』
「ふーん……嘘下手くそか、絶対なんかあったろ」
『何故……』
…でも、これ以上変に隠しても面倒くさくなるだけだしなぁ、、
…別にこいつになら言ってもいいのかなあ…悪い奴じゃないし
『…あー…あんまりさ、…人には言わないでよ』
「あ、やっぱり何か隠してた。何だよ」
『………フラレた』
「…………ん?」
『だから…好きな人にフラレた、ついさっき。瞼腫れてるでしょ、失恋したの』
「……はい?????」
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スイちゃんのご友人です! - 更新待機 面白かったです三c⌒っ.ω.)っ シューッ (2023年2月6日 12時) (レス) @page40 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - てか作者さん!! 愛され最高✨ 天才です!! 友達と今日遊んでその時にこれオススメしてハマってましたwww これからも無理の無い範囲で頑張ってください (2022年3月12日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです〜!続き頑張りますね!! (2022年3月12日 13時) (レス) id: fabe2279e9 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 今回も最高です!!✨ 続きまってますね (2022年3月12日 12時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - あいさん» うわぁぁあ初コメありがとうございます!!!そう言って頂けて嬉しいです…!!夢主ちゃんがずっと不憫…いつか報われるといいですね(笑) (2022年3月4日 19時) (レス) @page40 id: fabe2279e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏。 | 作成日時:2021年8月17日 12時