虫捜索!! ページ11
「…Aって、確か虫とか得意じゃなかったよな…??」
『いいじゃん別に。わりぃか。
…まだ眠たくないから暇つぶしに、ね』
「む、無理しなくていいんだぞ?」
『一緒に探すの嫌?』
「そ、そうじゃなくて…本当にいいのか?」
『いいんだって』
そう言うと八左ヱ門もへら、と笑って「じゃ、お願いしようかな」と頭をかいた。
きっと、このまま寝てしまえばまた余計なことを考えてしまう。
暇なときこそ考え事をしてしまうものだ、なら少しでも気を紛らわそうと私は持っていた枕を適当に放り投げた。
___________________
「……なぁ、A。お前、何か悩み事でもあるのか?」
『え、、なんで?』
「いや…なんだかお前の顔、いつもに比べてなんだか疲れてるような気がしてさ。ため息もお前の部屋から聞こえたし、やっぱりなんかあるんじゃないかと…。」
俺はよくわかんねぇけど、あんまり無理はしすぎるなよ?と見つけた虫を次々虫籠に入れながら話す八左ヱ門に ありがとう、と曖昧に笑った。
…勘右衛門の時もそうだけど、やっぱり変に行動に出ちゃってるのかな。あんまいらん心配かけさせたくないし、注意しておこう。
虫を入れ終わった虫籠を閉じて、笑顔でよし!とまた虫編みを握る八左ヱ門。
「さて、あと一匹のみだ!張り切っていくぞ!」
『一応夜だから、慎重にね』
「おうっ」
灯り一つも無いから周りは真っ暗だ。
でも、一応私と八左ヱ門は忍たま上級生、すぐに目が慣れてかなり虫を探しやすかった。暗いのには変わりないけれど。
『さぁー虫ちゃぁーん出ておいで〜』
「……あっ、何かあそこ動いてないか?」
『おっ、確かに』
八左ヱ門が指を指すところに目を凝らすと、
確かに虫のようなものがモゾモゾとうごめいていた。…少し気持ち悪い。
八左ヱ門が虫編みを構えながら舌なめずりする。そして私もゆっくりと忍び寄った。
________………瞬間。
カサカサカサカサッ!!!
『えっ………わぁあッ!!?』
「Aっ!?!…って、うわぁっ!!」
物凄いスピードで私に突進してくる毒虫。
それはそれはもうゴキ○リでは?と思うほどの驚異の速さだった。
私は驚愕して体制を崩し、隣にいた八左ヱ門を巻き込んで二人で床にズシャアッッと倒れ込んだ。
.
『いっ……たたた…。
ご、ごめん八左ヱ門、だいじょ…………、』
目の前の光景に大丈夫?と言おうとした口が思ずピタリと止まった。
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スイちゃんのご友人です! - 更新待機 面白かったです三c⌒っ.ω.)っ シューッ (2023年2月6日 12時) (レス) @page40 id: 5ad601e96f (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - てか作者さん!! 愛され最高✨ 天才です!! 友達と今日遊んでその時にこれオススメしてハマってましたwww これからも無理の無い範囲で頑張ってください (2022年3月12日 19時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです〜!続き頑張りますね!! (2022年3月12日 13時) (レス) id: fabe2279e9 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 今回も最高です!!✨ 続きまってますね (2022年3月12日 12時) (レス) id: 4bcda9126d (このIDを非表示/違反報告)
杏。(プロフ) - あいさん» うわぁぁあ初コメありがとうございます!!!そう言って頂けて嬉しいです…!!夢主ちゃんがずっと不憫…いつか報われるといいですね(笑) (2022年3月4日 19時) (レス) @page40 id: fabe2279e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏。 | 作成日時:2021年8月17日 12時