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新しいカンケイの、2人。 ページ45

sideユリ


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「....ここでいいよ。
俺送ってやれないし、後は一人で帰れるから。」



安田の家と私の家の中間地点で
安田が立ち止まった。


「....うん。暗いから気をつけて帰んなよ？」


「....ハハ。それ、俺のセリフ(笑)」



アタシの事
暗い道を1人で帰らせるなんて
今までだったら当たり前にあっただろうに。


今日はそんなこと言うから
なんだか離れ難くなる。




だけど。
さっき、はっきり分かった。

安田はアタシとの“これ以上の関係”を望んでない。
だから、いつもみたいに。




「....じゃあね、お大事に。」



アタシの方から背を向けて
いつものように別れて、歩き出した。







「......ユリ！」




急に呼ばれて
ビックリして立ち止まって。



いつもは“なぁ...”とか“お前”とか呼ぶくせに
今日に限って、名前で呼ぶなんて


悔しくて。悲しくて。
涙が出そうで、振り向けない。



「.....もう！何よ！？」



安田に背を向けたまま
そう答えるのが精一杯のアタシに。




「.....お前には、俺なんかよりも、もっとイイ男がお似合いだよ！」



そうだね。
安田は、アタシの事を女としては見てないもんね。
これ以上、この気持ちを抱えたまま
安田のそばにいることは、許されないんだね。




そう、アタシには
安田よりも、イイ男がいるはずなんだから。



泣きたくなんか、ないのに。



後から後から頬を伝うのは
溢れてくる涙なんだって、気づいたけど。



これを拭ったら。
アタシ、安田のために泣いてるって
バレちゃうんだよね？



だから、アタシは流れる涙はそのままに。

安田に背を向けたまま。





「.....バーカ！そんなことわかってるわ！」




精一杯強がって、そのまま別れた。





大丈夫。
後悔なんか、してない。




ちゃんと想いを伝えたし。
それに対する安田の気持ちも、わかったんだから。



なのに。


なのに。



どうしてこんなに、涙が出るの.....？




真っ暗な小道を
1人で歩いて。


ハァハァと上がる息も、白くなっていく。



このまま全部、流れればいい。


明日になったら、全て忘れて笑えるように。




バイバイ、アタシの恋。





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「.....ユリちゃん.....？」



少し電灯の多くなった
公園の前を通りかかった所で呼び止められて。




振り向いたらそこには


相葉くんが、立っていた。



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