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「.....気をつけてね?」
タクシーに乗ったユリちゃんと安田くんを見送って。
大事に至らないといいなって願って。
「.....マジで痛そうだったな。」
後ろで、
ポケットに手を突っ込んで立ってる翔が呟くから。
「.....うん。でも、ありがとう!
すぐに病院向かえたの、翔のおかげだよ。」
「.....たまたまだけどな。」
ちゃんと周りをよく見てて
素早く手配してくれたんだろうに。
それを感じさせないように素っ気なく答えた翔と目が合って。
「....そういうところ、好きだよ?」
「....は?」
翔が、 しかめっ面で私を見てて
ふと我に帰る。
しまった。
こんな学校の門の前で。
一体私は何を言ったんだろ?
「....ご...っめん。」
急に恥ずかしくなって。
翔より先に歩き出して、校門を出た。
翔がすぐに追いかけてきて
右手をギュッと繋いで。
「....なんか、あったのか?」
翔は、視線は合わせてくれないけど
私の方を横目で見ながら様子を伺ってくれて。
「....ううん。なんでもないの。
ただ、“好き”って思った時に、ちゃんと相手に伝えないと....後悔するときもあるんだろうなって思ったから。」
さっき打ち明けられた
ユリちゃんの切ない想いが
なぜか私の胸の中にも溢れてる気がして。
翔には、そんな気持ちは伝わらないだろうけど。
繋いでくれた手があったかくて。
「.....ちゃんと好きだし。お前の事。」
そっぽを向いたままポツリと言ってくれた
翔の言葉が
すごく嬉しかった。
だけど。
“会いに行ってみようかな”
相葉くんへの気持ちに気付いたユリちゃんが
新しい恋に、一歩進もうとしていたのに。
安田くんと2人で病院に行くことになって
また傷ついたりしないかって
すごく不安で。
「....大丈夫かなぁ。」
思わず呟いたその言葉に
「....大丈夫だろ。ユリがついてるんだし。」
2人の関係や、ユリちゃんの気持ちなんて
知らない翔が言ったから。
「....そう....だね。」
打ち明けたい気持ちは、グッと我慢して。
適当な相槌を打った。
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遥(プロフ) - 翔潤Loveさん» いつもありがとうございます!空回り翔くん....愛おしいですよね(*´-`)6章まで来てしまいました.....永遠に読める小説目指して頑張りまーすヽ(´▽`)/ (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - 花菜さん» 話のスジが読者様に丸わかりの連載wwwそれだけDSHの翔くんが単純でわかりやすいって事ですかねw最近ストーリー展開がゆっくりすぎて、クドイかなと思いながら書いてたのですが“丁寧に”という評価をいただけて嬉しいです(*´-`) (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - mikkyさん» 待っていただいてありがとうございます!おかげで楽しく書き続けられてます(*´-`)大人な2人とピュアな2人....これからも見守ってくれたら嬉しいです!ピュアな2人....果たして逃げくれるのか!それとも追い越されるのか....乞うご期待ですw (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - まみ公さん» ヤキモチ焼いて暴走する翔くん...きっとこれからも登場する気がしています(*^^*)そんな事してる間に、きっとユリちゃんと相葉くんは追い越していくw6章も待ってて頂けたら嬉しいです! (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
遥(プロフ) - さくさん» いとも簡単に追い越される翔くんを全速力で準備中ですw簡単に1つになっちゃったら、DSH終わっちゃう気がするので(笑)とか言ってると妄想の中の翔くんに怒られそうですね(´ー`) (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遥 | 作成日時:2020年10月18日 10時