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sideユリ





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「.....急にごめんね。俺サッカー部の林田っていうんだけど。」



ジャージ姿の先輩は、優しそうで、すごく背の高い3年生で。



「.....安田が、ケガしちゃってさ。
病院行かないとマズイっぽいんだけど.....

俺らこれから練習試合で。
付き添ってくれるような子いないか?って安田に聞いたら、君を呼んできてほしいって.....」




「.....ケガ!?」


アタシとAは、2人で顔を見合わせて
すぐに立ち上がって荷物をまとめた。



「.....アンタ、大丈夫なの?」


Aが後からついて来るから
また櫻井氏に怒られるんじゃないかって心配になって。



「大丈夫....ユリちゃんの方が心配だよ。」


そう言って、一緒に医務室までの廊下を急いだ。




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「.....安田、大丈夫か?」



林田先輩が医務室のドアを開けると
奥の椅子に右足ぐるぐる巻きにした安田が座ってた。



「.....うわ。」


「.....安田くん、大丈夫?」



Aと2人して駆け寄って。



「.....ちょっと、足首やったっぽくて...へへ(笑)」


安田はヘラヘラした顔で
アタシ達を見て座ってる。


「へへ....じゃないでしょ!?何やってんのよ!
早く病院行くよ!」


アタシがそう言ったと同時に
Aが安田の荷物をまとめて。


「.....お願いして大丈夫?
俺も戻らないといけなくて。」



林田先輩が申し訳なさそうに手を上げて
グラウンドに戻っていくのを見送った。



「.....立てる?」

「.....うん。」


軽々と立ち上がる安田に、ホッとしたけど。


「.....安田くん....歩けないんじゃない?」


Aが心配そうにこっちを見て。



「.....立つのは簡単なんだけどねー(笑)
やっぱ折れてんのかなー。」



真っ青な顔して、ヘラヘラ笑ってるのが痛々しくて。
こういう時、ホント強がるヤツだったなって
そういうとこも、好きなんだよなって。

今まで隠してた気持ちが急に膨れ上がる。



「.....とりあえず病院。肩貸すから。
タクシー呼んで行こ。」



「もう呼んである。」


安田の肩に手をかけたと同時に
アタシ達以外の、誰かの声が聞こえて。




「.....翔!」



安田の荷物を持ったAの声で
扉の前に櫻井氏が立っていることに気づいた。



「.....グラウンド騒がしかったから、ずっと見てた。」



そう言った櫻井氏は
アタシの反対側から安田の肩を支えて。



校門の前に停まっていたタクシーまで送ってくれた。




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(プロフ) - 翔潤Loveさん» いつもありがとうございます!空回り翔くん....愛おしいですよね(*´-`)6章まで来てしまいました.....永遠に読める小説目指して頑張りまーすヽ(´▽`)/ (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 花菜さん» 話のスジが読者様に丸わかりの連載wwwそれだけDSHの翔くんが単純でわかりやすいって事ですかねw最近ストーリー展開がゆっくりすぎて、クドイかなと思いながら書いてたのですが“丁寧に”という評価をいただけて嬉しいです(*´-`) (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - mikkyさん» 待っていただいてありがとうございます!おかげで楽しく書き続けられてます(*´-`)大人な2人とピュアな2人....これからも見守ってくれたら嬉しいです!ピュアな2人....果たして逃げくれるのか!それとも追い越されるのか....乞うご期待ですw (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まみ公さん» ヤキモチ焼いて暴走する翔くん...きっとこれからも登場する気がしています(*^^*)そんな事してる間に、きっとユリちゃんと相葉くんは追い越していくw6章も待ってて頂けたら嬉しいです! (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - さくさん» いとも簡単に追い越される翔くんを全速力で準備中ですw簡単に1つになっちゃったら、DSH終わっちゃう気がするので(笑)とか言ってると妄想の中の翔くんに怒られそうですね(´ー`) (2020年12月1日 17時) (レス) id: ebcf222aae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年10月18日 10時

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