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sideユリ


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Aに、想いを打ち明けたら。
なんだか気持ちが少しだけ軽くなった気がした。

隣に座って、じっとアタシの話を聞いてたAは
そっと背中をさすってくれて。
その手が、すごくあったかくて。



何も解決したわけじゃないのに
胸の奥でモヤモヤしてたものスッと軽くなった感じがした。



「.....ユリちゃんは....相葉くんの事、好き？」


Aに
改めてそう聞かれて。


自分自身に問いかけて。



「.....好き....なんだと思う。
でもさ、何で好きか。って聞かれたら
上手く説明出来ないんだよね。

こんな、出会って間もないのにさ。
“好き”って言いうくくりにしていいのか.....」



あの日からずっと、相葉くんの事ばかり考えてる。



ただ、友達として仲良くなりたかっただけ。
ちょっとイケメンだから、興味を持っただけ。

いろんな理由を探して、見つけて。

必死で“好きじゃない”理由を作ろうとして。

自分に気持ちに、素直になれない。

そんな自分が嫌になって、また泣いての繰り返しで。

その無限ループから抜け出せないでいた。



「.....ユリちゃん。」



黙り込んだ私に、Aが優しく声をかけてくれて。
その目には、涙がいっぱい溜まってた。



「.....ユリちゃん。
人を好きになるのに、理由なんかいらないんだよ。

私...翔の事を なんで好きかって聞かれても
ちゃんと説明出来ないもん。

きっとユリちゃんも同じだよ。
“好き”って、自分が思ったら
それはもう“好き”なんだと思うよ？」



そっか。
アタシ、相葉くんの事 好きなんだ。




そう思ったら、胸のつかえがストンと落ちて。
相葉くんに会いたい気持ちが
どんどん大きくなってることに気づいた。



「.....会いに....いってみよっかな(笑)
今日、この後にでも。」



「.....うん。
相葉くん、きっとユリちゃんのこと待ってると思うよ？」



Aが、ハンカチで目を抑えながら
笑ってくれて。



「.....だから(笑)なんでアンタが泣くのよ！」


「.....ふふ.....なんかキュンとしちゃって(笑)」


「.....はぁ？(笑)」



2人して、泣きながら笑って。

今日は、ちゃんと素直になれる気がする。



そう思っていたら。




『ごめん！.....ユリちゃんて子、いる？』



他学年の先輩らしきジャージ姿の人が、講堂の中に入ってきて。




「.....アタシですけど。」



反射的に返事をしたら
その人はこっちに向かって歩いてきた。


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