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side翔
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「はい、中華丼お待ちどう！
雅紀、アンタの分は自分で持っといで！」


ちょうどいい(？)タイミングで
おばさんが中華丼を運んできて

相葉くんも席を立って
自分で中華丼を持ってきた。



『いただきます』



そのあとは無言で中華丼を頬張って。
さっきまで泣きそうになってたAが気になって
食いながらちょいちょい顔を見てたけど

中華丼を食うことに集中してたみたいだった。



「.....オレさ。」


相葉くんが、食べかけの中華丼を見つめながら
ポツリと呟いて。



「.....こんなこと言うと言い訳になっちゃうけど。
ユリちゃんのこと傷つけるつもりなんか
全然なかったんだ、ホント。

オレ、昨日この席でユリちゃんと晩メシ食えたの
スゲー嬉しくて。
まさか、あんな風に......」




そこまで言った相葉くんは
一瞬“しまった”という表情をしてから



「.....Aちゃんの大事な友達を傷つけて、
ごめんね？
泣き腫らすくらい傷つけるなんて思わなくて。
浮かれて軽率に喋っちゃって、ごめん。」



相葉は、中華丼を食う手を止めてじっと話を聞いていたAに、頭を下げた。


Aは、小さなため息を１つ ついて。


「.....相葉くん。
そう思うなら、ユリちゃんに直接会って伝えてあげたら.....」



俺も同意見。
と思って、この後にユリに会いに行く展開を考えてたら。



「.....いや。
オレもう会わない事が一番いいんだと思う。

ユリちゃんは、オレにはもう会いたくないんじゃないかな。」



Aが最後まで言い終わらないうちに
相葉くんが、すげぇ泣きそうな顔でそう言って。



それを誤魔化すかのように
黙々と残りの中華丼を食べ続けた。




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「.....2人とも、今日はありがとね！」



さっきまで泣きそうな顔で中華丼食ってた相葉くんが

店の入り口で俺らを見送る時には
いつもの笑顔になっていて

明らかにカラ元気だってのはわかってたけど

それ以上どうすることもできなくて
相葉くんとは、そのまま別れた。



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