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sideユリ




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つーかアタシ、なんで櫻井氏の肩持ってんだろ(笑)

まぁ、中学生レベルの2人の関係が
少しずつ進展していってるのが、正直嬉しい。


ここまで見守ってきた私としては
もう櫻井氏をひっくるめてAのことが好きなんだろうな(笑)


頬を赤らめて考え込むAさえ愛おしくて
純粋に想い合う2人のことが
たぶん、憧れの存在になりつつあるんだろうな。


やだ、アタシそういうのガラじゃないのに(笑)



「.....何が、話し合うって？」


後ろから声が聞こえて
同時に隣に座ったヤツがいて。


「安田。」


いつもはAの隣に座るのに
アタシの隣になんか来るから
急に心拍数が上がる。


「あ、おはよう安田くん。」


そんな私の気も知らないで
Aが穏やかに声をかける。


「Aちゃんおはよ！」


安田はAに声をかけてから
リュックの中のものを取り出した。



「.....お前、メイク変えた？なんか顔赤くない？」


ふとこっちを見た安田が
そんな事を言うから


「は？赤くなんかないし！」

焦って目を逸らした。
幸いAは、次の講義のテキストに夢中で
気づいてないみたいだけど。
いや、気を遣って気づかないフリしてんのかな(笑)


「.....つーか、なんで今日はアタシの隣なのよ？」


いつもはAの隣に座る安田に
ちょっとだけ期待して聞いてみる。



「.....ん？監視の目が怖いじゃん(笑)」


そう私に耳打ちして、前方から講堂に入ってきた
櫻井氏のグループに目をやった。



「.....確かに。近づいたらボコられそう(笑)」

「.....だろ？(笑)」

って、苦笑いしながら
アタシの顔を横目でみる安田が
やっぱり、好きだなって思っちゃう。



そんなアタシの気持ちなんか
微塵も知らない安田は



「.....あー。朝練キツかったからもう腹減った。
今日は学食の中華丼だな(笑)」


そんな事を言いながらテキストをパラパラと広げる。


「.....大盛りの中華丼ね(笑)」


安田に返した言葉なのに
なぜか、中華屋の息子の顔が頭に浮かんで
心臓がドキンとする。



「.....美味いよな。中華丼。」


「.....うん。アタシも、バイト終わりに食べいこ。」






おかしいな。アタシ。





せっかく安田と喋ってるのに
中華屋の息子に、会いたくなってる。





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