「文スト」俺には貴方さえいれば…「男主」「中/原/中/也」

またきっと明日がくる.36 ページ36

「ーーーーっ!」


最悪の目覚めだった。
厭にリアルで、グロテスクで、とても酷い夢を見たからだ。

俺が、攫われて…ちゅうやさんが助けにきて…
最後に…………



　「俺は……あの簪で、横腹を…………」


咄嗟に服をめくって左の横腹を確認する。
何も無い………
やっぱり、ただの夢だった…………


と、本の少し安心した直後、胃から内容物が逆流為てくる不快感に俺は咄嗟に部屋を飛び出さした。
口を手で抑えながら、トイレへ駆け込む。


　「おぇえっ!!ごほっ、ごぶっ!!」


　「A?どうし………!?
　A!!」


ドロドロと胃液の混ざった昨日の晩御飯が出てくる。
酸っぱい味と独特の酷い匂いがする……


　「どうした!A!!」


　「えほっ………!
　だ、大丈夫、です。」


　「何を言っておる!
　待っておれ、今、中也に………!」


…………!!


携帯を取りに行こうとする姐さんの着物の袖を咄嗟に掴んだ。
待って、と。


　「大丈夫、なんです………!!
　本当に、大丈夫、ですから………
　なかはらさんには、連絡しないで………!」


　「A………?」


　「ちょっと、酷い夢を見ただけで………
　もう、平気です…………」


　「平気なものか!」


　「平気なんです!!!」


と、無理に怒鳴れば姐さんは行こうとする足を止める。
同時に、限界のきた俺はまた床に吐いてしまった………



でも…………




なかはらさんにだけは、連絡しないで……!

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