「文スト」俺には貴方さえいれば…「男主」「中/原/中/也」

またきっと明日がくる.29 ページ29

　
　
　
「よく似合ってるよ?」



「冗談でも、お世辞でも止めて下さい…首領さん。
本気は特に止めて。」



そう言いながら俺は赤いミニスカートのドレスを握りしめた。



「そうだ。もうすぐお昼だし、そのまま二人でお昼買いに行っておいで。」



「リンタロウのアイディアにしてはいいわね!
A!いきましょ!」



この……ロリコンっ…………!!
余計なことをっ……!!



「ほら、A。がに股はだめよ。」



「そんな事言っても歩き方なんて……」



廊下を歩きながら、エリスちゃんに歩き方を注意された。
すると、目の前から誰か歩いてきた……


改めて、この恰好に羞恥を覚えて少し俯いた。



「おや?」



すれ違いさま…ソイツの声に俺は思わず顔をあげてしまった。



「あぁ、やっぱり。A君だ。
何処かの令嬢さんかと思ったよ。」



「ほ、包帯グルグルのだざいさんとあくたがわ…………」



「如何したんだい?女装は君の趣味かな?」



なわけねぇだろ!と、言い返すと、だざいさんは笑った。



「中也より小さいとホントの女性みたいだね!」



笑うだざいさんに殺意を抱いた俺はそれを笑顔で隠した。



「エリスちゃん……先に首領さんの所に帰っといて。
俺、ちょっとこの人しばくから。」



「Aっ!せっかくドレス着てるんだから乱暴はダメよ!
汚すのもよ!」



「了解〜。」



荷物をエリスちゃんに預け、俺はだざいさんに向き直った。



「しばかれる覚悟はあります?」



「えー、怖いなぁ…
ほら、芥川君もそんな顔しないで。」



「太宰さんに危害を加えるなら先に僕(やつがれ)が貴様を…」




「はっ、サシで再戦するか?」






　









こんな恰好だろうが負ける気はねぇぜ!?

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