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10話「私が見たのは」 ページ10

『えぇっと…次は水やり水やり……』




夜まで時間があるのでやり残した仕事をこなして行く。


雑用が主な仕事だけど頼まれたことはやるつもりだ。


なのでレウクラウドさんがらっだぁさんから私へと仕事をまわした庭の植物の水やりを次に行う予定だ。


地下の前にある庭へと通じる扉を開ける。


すると凄い妖気が庭から外へと漏れ出す。




『なッ、!?』




咄嗟に前を右腕で塞ぎ、妖気を受け止める。


まさか、侵入者が…?!


そう思い腕を退けて妖気の発信源を見る。




『……ぇ、?』




庭にある充分に育っている緑に囲まれている一人の男の子。


その横顔に見覚えがあって、はにかみながら植物を触る彼に。


するとその男の子と目が合う。




『よ、うすけ……?』




私が名前を呼ぶと洋介は寂しそうに笑った。


そして目を伏せて光に包まれながら空へと消えていった。


私は手を伸ばしながら洋介を掴もうとするが手は空気を掴むだけ。




『洋介!!待ってッッ、!!!』




手を伸ばしても届かない。


そんな現実を突きつけられ、膝から崩れ落ち泣いてしまう。


らっだぁさんからは「もう関係ない」、と言われたけどやっぱり……




「…A、さん?」



『……ぅ、え…?』




名前を呼ばれて顔を上げると、ぺいんとさんと一緒に来ていた白髪の着物を着た方がそこに居た。


頭からは猫耳が生えており、腰からは白い尻尾が二本生えていた。




「大丈夫?」



『え、…あ、大丈夫です……少し、疲れてただけなので…』




起き上がって目の涙を拭き取る。


すると目の前の方は申し訳なさそうに眉毛を下げた。




「ごめんね、多分俺のせいなんだ」



『え、?』




なんのことか、と思い目の前の方を見る。


申し訳なさそうに眉毛を下げながら胸に抱いている猫を撫でている。


確かに、この方からさっき感じた妖気と同じ気配がする。

11話「猫又は術者」→←9話「改良」



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黒狐 - …!前の作品も読ませていただいてました!リメイク版してるのみて駆けつけました!リメイク版も面白いですね!同じ作品を2度楽しめてこちらも楽しいです!ありがとうございます!更新応援してます! (4月23日 22時) (レス) @page43 id: fb020f6fb3 (このIDを非表示/違反報告)
黒灰白有無%(プロフ) - 2.3年前から読ませて頂いていて何度も読み返すほど大好きな作品です!リメイク前の方も読ませて頂いてます!変わった妖怪という世界観だったりする所やストーリー 設定などとても面白くてめちゃくちゃ好きですまたいつか続きが読める事をずっと待っています。失礼しました (7月3日 11時) (レス) id: 00e0ebd256 (このIDを非表示/違反報告)
ミドロ - なにこれ……か、か…!神作じゃねぇかよぉぉぉぉぉ!!!!更新頑張ってください!!!! (5月30日 13時) (レス) @page14 id: 9d7832c4d1 (このIDを非表示/違反報告)
トキ(プロフ) - まだ待ってますから、どうか続きを恵んでください (2022年9月11日 17時) (レス) @page14 id: 44c169a7de (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 凄い………私もこんなの作って見たいのですか妖怪などが思い浮かばないです……少しだけ真似してもよろしいでしょうか(土下座)続編待っています!! (2022年1月30日 9時) (レス) id: 30ab8735d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天使匠 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年8月21日 20時

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