◆3 days：想いの整理 ページ32
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山田「……ダメだよ、」
ふぅ、と重いため息が流れた
それが前髪を揺らすから
どうしようもなくなって胸が痛む
もう、嫌われてもいい
涼介くんのことが大好きだから
離れちゃうのが寂しくて嫌なの
もう、呆れられてもいい
涼介くんのことを独り占めしたくて
私が一番になりたいの
山田「Aちゃん、ねぇ……」
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ひどく痛むような声だった
初めて聞く涼介くんの声だった
恐る恐る視線を合わせた、その先で
初めて見るその表情は
私を真っ直ぐ見つめていた
「……っ、」
幼い子のように
顔を横に振るので精一杯な私は
もう視線を合わせられなくて
何かを訴えかけるような瞳が
総ての終わりを意味している気がして
また涙が溢れそうになる
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「ごめんなさい……」
山田「……、」
「だけど、好きなの」
山田「Aちゃん、もういいよ」
「涼介くんのことが、」
山田「、Aっ！」
涼介くんの声に
小さく一歩離れようと、手を離そうとした
だけどあっという間に
どちらの手も涼介くんの手に引き寄せられる
山田「逃げないで、ちゃんと聞いて？」
もう上手く立ってられない私は
項垂れたまま、何度か頷いた
私を座らせるように
涼介くんは、タイミングを合わせて
ゆっくり腰を落とす
小さい空間で
二つの息だけが、静かに流れた
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山田「俺、ほんとは今日くるつもりなかった」
「……、」
山田「なんで会いにきたか、わかる？」
「わかんない……」
山田「ほんとに？」
「……うん」
もう、涼介くんと離れなくちゃ
もう、涼介くんとは会えない
分かっているのに
最初から決まっていたことなのに
まだ、気持ちと事実が重ならない
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山田「あと、これも言うつもりなかったんだけど……」
「……うん」
その続きを待とうと相槌をうっても
涼介くんは、なにも言わない
別れの言葉なら、最後の言葉なら
すぐに吐き捨ててくれていいのに
そう思いながら
その言葉を待つように視線を上げた瞬間
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山田「A、」
いとも簡単に、涼介くんは
私の唇を塞いだ
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ゆーみん - キュンッキュンッしました！！！！ (2020年6月27日 1時) (
レス) id: 2e289340ae (このIDを非表示/違反報告)
▼SOLA(プロフ) - 盟さん» コメントいつもありがとうございます！お陰様で完結できました。またORANGEさんのお話が出来上がったらこちらで知らせますので、楽しんでいただけたら嬉しいです(^-^) (2020年4月28日 0時) (レス) id: bb125c4f82 (このIDを非表示/違反報告)
盟(プロフ) - 完結おめでとうございます...！REDさんの言動がとてもリアルで引き込まれました！次回作はORENGEさんということで、また読ませていただこうと思います♪お体に気をつけて、無理はなさらないでくださいね(°_°) (2020年4月27日 23時) (レス) id: 2aa16a942c (このIDを非表示/違反報告)
▼SOLA(プロフ) - みーなさん» コメントありがとうございます！早速感想頂けて嬉しいです( ´:ω:` )きゅんきゅんして貰えて良かったです。また次回作が出来上がったら、お知らせにしにきますね(●´▽`●) (2020年4月27日 22時) (レス) id: bb125c4f82 (このIDを非表示/違反報告)
みーな(プロフ) - とても大好きなお話でした！最後までホントにきゅんが止まりませんでした。ありがとうございました。次回作も楽しみにお待ちしております！！ (2020年4月27日 22時) (レス) id: 0f82e6a95a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年7月29日 19時
