◆2 days：少しだけの ページ22
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耳元で聞こえる吐息は
二人きりの時間を止めるようで
涼介くんの腕は、ほどかれない
息をするのも忘れた頃
涼介くんは
ゆっくり私と目を合わせた
山田「Aちゃんの気持ち、わかった」
「へ……」
山田「昨日、こんなに寂しかったんだね」
「涼介くん……」
呼吸をするかのように呟く涼介くんは
目元を少しだけ光らせて
力なく優しく微笑んだ
すぅ、とひとつ息を吸って
優しく私の手を引いたまま
歩いてきた場所を戻っていく
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寂しげな表情が
力ない瞳の奥が
か細すぎる声が
残り少ない時間を教えていた
私をベッドの奥に寝転がせると
温かい腕が抱き寄せてくれる
何も言わない部屋
目が合えば微笑むだけで
そこから先、距離は近くなっても
くっつくことのない唇
なにかを言えば
また会えるのかな
なにかを言えば
まだ居てくれるのかな
そんな気持ちがよぎった時
涼介くんが何も掴んでない手を手繰りよせた
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山田「……A、」
「ん……？」
山田「……おいで？」
さらに距離を縮めながら
涼介くんは
二人の間に繋いだ手を添えた
手の甲が涼介くんの頬に触れて
その瞬間
温かい眼差しが降ってくる
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山田「……寂しい？」
「うん……」
山田「俺も、……俺も寂しいよ？」
「……っ！」
頬に寄せられた手の甲には
ひとつ、ふたつ唇が落とされた
その度に
視線を合わせる涼介くんの表情は
どこか切なくて
どこか色っぽくて思わず視線を下げる
楽しそうに笑いながら
涼介くんは私の髪を優しく撫でて
もうひとつ目があうと
どちらからともなく笑顔になった
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「ふぁ……」
山田「ん、そろそろ寝よっか」
「んー、うん……」
山田「……そんな顔しない」
この二日間で
どれくらい涼介くんのこと知れただろう
どれくらい涼介くんとお話出来ただろう
どれくらい……
そんなことばかり考えていたから
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山田「……A、」
まぶたの向こうに居る
涼介くんの表情なんて気づかずに
私は夢の中におちていった
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ゆーみん - キュンッキュンッしました！！！！ (2020年6月27日 1時) (
レス) id: 2e289340ae (このIDを非表示/違反報告)
▼SOLA(プロフ) - 盟さん» コメントいつもありがとうございます！お陰様で完結できました。またORANGEさんのお話が出来上がったらこちらで知らせますので、楽しんでいただけたら嬉しいです(^-^) (2020年4月28日 0時) (レス) id: bb125c4f82 (このIDを非表示/違反報告)
盟(プロフ) - 完結おめでとうございます...！REDさんの言動がとてもリアルで引き込まれました！次回作はORENGEさんということで、また読ませていただこうと思います♪お体に気をつけて、無理はなさらないでくださいね(°_°) (2020年4月27日 23時) (レス) id: 2aa16a942c (このIDを非表示/違反報告)
▼SOLA(プロフ) - みーなさん» コメントありがとうございます！早速感想頂けて嬉しいです( ´:ω:` )きゅんきゅんして貰えて良かったです。また次回作が出来上がったら、お知らせにしにきますね(●´▽`●) (2020年4月27日 22時) (レス) id: bb125c4f82 (このIDを非表示/違反報告)
みーな(プロフ) - とても大好きなお話でした！最後までホントにきゅんが止まりませんでした。ありがとうございました。次回作も楽しみにお待ちしております！！ (2020年4月27日 22時) (レス) id: 0f82e6a95a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：▼SOLA | 作成日時：2019年7月29日 19時
