眠り方を教えて ページ3
走って走って走りきって。
冷たい皮膚はもう限界、とでもいうふうに走り、動きを止めた。
寺を見つけて入り込む。
目の前にまた肉塊が見える。
頭を齧られ、毛をむしり取られた、鶏のような肉塊。
臭いも酷いけれど、それよりも酷かったのは肉を貪る化け物。
それは私を見つけると私に襲いかかった。
目を反射的に瞑ったものの、攻撃はいつまでたっても来なかった。
かわりに受けたものは何か暖かいもの。
羽織…?
袖を通すと、目の前の女性は私に低い声で語りかけた。
「これはお前の肉親か」
目の前の肉塊。
別に関わりなんてなかったけれど。
「うん」
とだけ答えた。
頭についていた霰が溶けてようやく血と共に流れ落ちた。
羽織を汚して。
女性は顔を顰めると、私を抱え、走った。
女性の首元の蛇は私を睨む。
『この嘘つきのひとごろし』
そう言っているように見えた。
私が目を合わせているうちに、もうどこかに着いたようで私は眠らされた。
疲れているだろう、と。
ああ、確かに。
でも。
眠り方を忘れた。
なんて思っているうちに首に痛みが走った。
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いぬお(プロフ) - 露亞さん» あ"り"か"と"ぉ"こ"さ"い"ま"す"伊黒さんほんとしんどいです (2019年12月30日 13時) (レス) id: 5294fb0fb4 (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - 最高。伊黒さん尊い… (2019年12月30日 12時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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