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暑くて中に入れない車内に、
クーラーを思いっきりつけてドアは全開。
雄也「なんだかんだもうこんな時間か…」
”Aどーした?”
お昼はとっくにすぎてもうすぐ夕暮れが来そうな時間のなかで、
うきわの空気を抜くふりをして目線を合わせずにそう問いかけた彼。
…上手に隠して、
なかったことにはできないさっきのキスを。
雄也「お前さっきまでうるせーくらいだったのに。
あー眠くなった?今日何時っつってたっけー…」
なにかから逃げるように、振り切るように、
私にたくさんたくさん話しかけるの。
「…5時。ねむーいー…」
雄也「はは、眠そ。
んー…今からいいとこ連れてってやるからうしろで寝てれば?」
「いいとこ?」
雄也「おう。どーせこれからしばらく渋滞はまるだろうから当分着かねーし。
んでお前忘れると思ってたから、ほら。」
ぽふって渡された雄也の匂いのバスタオル。
開けっぱなしのドアから手を伸ばして、
後ろの座席の荷物を雑にどかしながら私に手渡した。
雄也「ん。そこで寝っ転がってな。」
…うん。
「ねぇ、」
後ろの座席にごろんって寝っ転がったときに見上げた雄也の横顔。
まだ少し蒸し暑い車の中。
ふわふわのタオルと、顔にかかる雄也の大きなTシャツ。
雄也「ん?どした、
お前眠くなると目こするんだよな…」
さっきほっぺを拭ったのと同じような手つきがどこか心臓をざわつかせて、
「…ううん、おやすみ。」
雄也「おやすみ。もうちょっとしたら出すわ」
運転席に乗り込んだ雄也が振り向いて、
ハンドルに手をかけながら私に微笑んだ。
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にゃん(プロフ) - かえるさん» コメントありがとうございます。雄也くんらしさって、言葉にしてしまうと冷たく感じられてしまいがちで、不器用な優しさですよね。過去編では切ないばっかりでしたが、2ではしっかりきゅんにします!笑 これからも、よろしくお願い致します。 (2017年5月4日 16時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - レイナさん» コメントありがとうございます。そとづらから引き続き読んでくださってるのがすごく嬉しかったです!なるべく頻繁に更新できるよう、頑張りますね。またいつでもコメントお待ちしております。2も、引き続きよろしくお願い致します! (2017年5月4日 16時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - コメント失礼します。とってもキュンキュンするのに、切なくて泣いてしまって。雄也くんらしいな〜と楽しく拝見させていただいています。 これからも楽しみにしてます。 (2017年4月23日 23時) (レス) id: 740f5ed62d (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - そとづらだんしに引き続きあさやけだんしもダイスキな作品です!!にゃんさんのペースで更新頑張ってください!!どんなに時間経っても更新楽しみにしてます!!!がんばってください! (2017年4月23日 19時) (レス) id: 2b8f700843 (このIDを非表示/違反報告)
にゃん(プロフ) - 美咲さん» お久しぶりです。ずっと前にコメント下さっていたのに今になってしまってごめんなさい。ちょっと考えてしまうことがたくさんあったので、やっぱり頑張ろうと思えました。これからも丁寧に書いていきます。よろしくお願い致します! (2017年4月16日 19時) (レス) id: a8bbd9eca6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん | 作成日時:2016年10月24日 23時