あさやけだんし Y.Takaki

… 33 ページ33

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…








雄也「…どこ？」







「…迷子センター。」





用件だけの不機嫌な電話。




でも、






雄也「ま！？」





「…ま？」





どうしたの、





私のその言葉を聞いた瞬間いきなり声色が変わって、







雄也「わかった。



…待ってて行くから、そこでじっとしててな」






「あ、ねぇゆうや、」





…待って、



わかっちゃった。






この慌て方きっと、







光「どうしたの？」








「…あー切れちゃった。




どうしよう、なんかここにいろって。」






光「なんか思ったんだけど言い方若干まずくね？」






「やっぱりー…」





絶対私が迷子って思ったよね。






…







しばらくして、案の定勢いよく開けられた引き戸の音。







雄也「すいません。





連れが迷子になったみたいで、背はこんくらいで黒のわっかみてーな水着着てるんですけど」






ちょうど私の背くらいを手で指し示す彼に、




慌ててベンチを立って後ろから手を引っ張る私。






「ちょっと、ゆうや。




…もー…すみません。大丈夫です。」





いえいえーって。




微笑ましそうに笑うお兄さんたちが余計に恥ずかしい。







雄也「あーいたいた。」





振り返った彼は、



ほんとに安心したように私の頭に手をぽんって。





雄也「お前心配させんなよ、ったく…



どこ行こうと思ったの。変な男とか声かけられ」






「…なに。」






雄也「のさぁ…」






うわ。スイッチオン。







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