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白夜を主と呼ぶその人間は、確かに探知隊の隊服だったし、訝しみながらも客間へ通した。
玄関から案内すると、彼女が帯に下げた鈴が小さくリィン、と鳴った。
......探知隊にあのような鈴の装備は無かったはず。
何かありそうだが、白夜の遺言とあっちゃ、まず話を聞くより他無さそうだ。
客間の入り口で彼女は立ち止まった。
「差し支えなければ、御子息もご一緒に。」
むず痒そうに落ち着かない様子で薄明が座布団に腰を下ろすのを横目で見て、口を開いた。
「この子には、まだ。」
「そうでしたか。」
「先に私の口から息子に説明させていただきたい。お時間少々拝借致します。」
無表情のまま、彼女が小さく頷いたのを見て、体ごと薄明に向き直った。
「あのな、薄明。この人は母さんの仕事の部下の方でな。今日は母さんの言葉を伝えに来て下さったそうだ。
お前も薄々感じていただろうに、俺がこんな不甲斐ないザマで伝えられずすまなかった。
.............母さんは、殉職した。
任務のために死んだんだ。」
薄明の目に驚愕と、そしてどこか納得の色が浮かんでいて余計に胸を締め付けた。
やはり異変は感知していたか、この1週間つらい思いをさせた。
思わず顔を下げると客人からよく通る声が飛んだ。
「それは、違います。」
「は？あんた何言って
「我が主は任務のために死んだのではありません。
ご自分のお命を、あなた方を守るためにお使いになったのです。」
きっぱ、とそう言ってのけた彼女の言葉には、気丈さがあった。
「事のあらましからお話する必要がございます。どうぞ足をお崩しになって聞いて下さい。」
それから彼女は淡々と、自分が
この家は代々『
かつて裏会ではこの巫女たちを集め、予知組織を作り世を操ったが、先の大戦で組織は解体されたこと。
かつてのその組織は1人の巫女のみが予知者として顕現し、為政のために生涯鎖に繋がれたことなど、末端の俺なんぞには知る由もなかった事実が淡々と並べられる。
「おかあ、...........。
母は、その予知の巫女になったの.........？」
ぽつり、と薄明がつぶやいた。
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泉(プロフ) - Lavenさん» サクヤは本名ではなくヒーロー名なので、ヒーロー活動中はヒーロー名表記を心掛けております。シーン表現として加味していただければと思います。 (2023年3月19日 23時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
Laven(プロフ) - 名前がサクヤって表示されたり、自分が入力した名前になったり分かりずらいです…｡ (2023年3月19日 22時) (レス) id: 0953f1e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 墨香さん» すみちゃぁぁぁぁいつもありがと...！ほんと、いつも君の言葉は私を掬い上げてくれる。筆をとったこと、後悔しないようにしてくれてありがとう。一緒に楽しめるように、がんばる。 (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - じゃんみくさん» ありがとうございます！！サクヤにものすごいクソデカ感情を抱いて下さってるのめちゃくちゃ嬉しいです*楽しんでもらえるように、したいなぁ。 (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - えぬさん» ありがとうございます！もしやエスプレッソ100票の方！？違ったらごめんなさい。Twitterやってます！izumi_morningですよろしくお願いします！せっっ先生！？なんて恐れ多いですが嬉しすぎます！ぜひお声かけて下さい* (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉
| 作成日時：2022年6月19日 17時
