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ふっ、と左の踵の地面が、抜けたような気がした。
「っ、と。」
「........あ....、ごめん、勝己。ありがと...。」
意識が飛んだのか、次の瞬間には抱えたお皿ごと勝己に抱き止められていた。
支えられた拍子にガチャン、と食器が鳴ったので、相当体勢を崩したらしい。
「それ寄越せ。」とお皿を奪いスタスタと勝己がそれをキッチンへ運んで行く。
「あ、ありがと......って待ってストップ大丈夫だから横抱きやめて.........！」
そこまで言うと、戻ってくるなり私の体を掬い上げようとする勝己が渋々腕を下ろした。
「A....、こないだの休憩といいお前、体調悪ぃんだろうが。
俺に隠してんじゃねぇ。......ここ来てからか。」
鋭く言われて、思わず少し目を伏せる。
「ん....隠してたとかじゃ、ないんだけど......。
気のせいかなって思ってたの、ほんとだよ。
でも日に日に、変な感じが強くなってってる気がして.....。」
「.......なんかあんのか、この島。」
隙間の開いた、滑り出しの窓から夜に沈んだ外を見た。
「うーん.....、依頼中も探索したりしたんだけど、何か"居る"感じはしない。
.....でも時々、肌に当たるの....。」
勝己が腑に落ちない顔をする。それをよそに、窓からふわっと夜風が頬を撫でた。
思わず目を閉じる。この、少しヒリついた風。
「どした、狭間調子悪ぃのか？無理すんなって。」
同じくお皿を抱えてやって来た切島くんがそう言った。よく通る声に内心しまった、と思った。
「子供たちが懐いてるし狭間が1番かかりっきりだもんなー、大変だろ。
おっし、夜は男部屋の隣部屋開放して、アイツら面倒見るし！狭間はゆっくり寝ろよ。」
「ありがと、切島くん。」
背後で2枚ずつお皿を重ねて歩いている子らの、心配そうな気配が色濃く感じられる。
「でも私もあの子たちと一緒に居られてとっても楽しいの！」
「あんま弱音とか吐かねぇのは漢だけどよ、ちゃんと周り頼らねぇとお前ぶっ倒れるんだからな。」
「はい仰る通りです......。
じゃぁお言葉に甘えて......
今日は子供たちと早めに寝るね！畳の部屋で一緒にお布団敷いて寝るわね。」
ほら、勝己もお布団敷くの手伝ってくれるし平気だよ、と畳の部屋に向かう恋人を指差して言った。
しょうがねぇな手伝えることあったら言えよ、と切島くんは笑ってくれて、子供たちも安堵の色が見えてほっとした。
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泉(プロフ) - Lavenさん» サクヤは本名ではなくヒーロー名なので、ヒーロー活動中はヒーロー名表記を心掛けております。シーン表現として加味していただければと思います。 (2023年3月19日 23時) (
レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
Laven(プロフ) - 名前がサクヤって表示されたり、自分が入力した名前になったり分かりずらいです…｡ (2023年3月19日 22時) (レス) id: 0953f1e7f7 (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - 墨香さん» すみちゃぁぁぁぁいつもありがと...！ほんと、いつも君の言葉は私を掬い上げてくれる。筆をとったこと、後悔しないようにしてくれてありがとう。一緒に楽しめるように、がんばる。 (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - じゃんみくさん» ありがとうございます！！サクヤにものすごいクソデカ感情を抱いて下さってるのめちゃくちゃ嬉しいです*楽しんでもらえるように、したいなぁ。 (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
泉(プロフ) - えぬさん» ありがとうございます！もしやエスプレッソ100票の方！？違ったらごめんなさい。Twitterやってます！izumi_morningですよろしくお願いします！せっっ先生！？なんて恐れ多いですが嬉しすぎます！ぜひお声かけて下さい* (2022年6月20日 21時) (レス) id: 250c48e64a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泉
| 作成日時：2022年6月19日 17時
