YELLOW FLOWER

． ページ44

『…以上。俺はAに振られたって事』



涼『“……………”』





何も言わないダテさん



俺の片想いだったし、しょうがねーよっと付け加える



だが、ダテさんは違った





涼『“…矛盾してる”』



『えっ、どこが』





その言葉にちょっと怖くなった





涼『“雪島さん、楽しかったって、

嬉しかったって言ったんでしょ？

照と一緒にいれて。…その言葉が嘘のように俺は聞こえない”』



『けど、Aは俺の事……っ』





そこまで言って昨日のことを思い出して辛くなって口を噤んだ





涼『“……仮に、そうだったとする。

普通、一緒に食べれて嬉しかったなんて言う？

友達になれて嬉しかったって。

しかも彼女は笑顔を見せてくれたんでしょ？

なんでも話してくれたんだよね。照は雪島さんの相談に乗った。

彼女も素直に話してくれた。

全てじゃなかったとしても、話してくれたんでしょ？”』



『……………』



涼『“普通ならそこまで話さないよ。

…それに、雪島さんは自分の事を話すのが苦手な感じがする。

照の前でそこまで話してくれたってことは、

照の事を友達だと思ってくれてる。

本気で照の事を拒んではないと思う”』





確かにそうかもしれない



…けど、Aが俺に言ったっていう事実がある訳だ



本当じゃなかったとしても…



彼女とはもう一緒に居れない





『…ダテさんさ、それ本気で言ってる？慰めで言ってる？

…慰めだったらいらねーから』



涼『“本気だから言ってる。

…俺は雪島さんが照の事本気でそうだったとは思えない”』





ダテさんのその声は真剣で、何も言えなくなった

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