． ページ22
結局、岩本くんは私を家まで送ってくれた
「今日は楽しかったよ。ありがとう」
照『ん。俺も楽しかった』
ちょっと照れくさそうに笑い、首に手を置いている
…何か言いたそうだけど、どうしたんだろう？
「岩本くん、どうしたの？」
照『…？ 何が？』
「何か言いたそうだなと思って…」
照『…あぁ、なんだ そういう事…』
ちょっとホッとしてる
…やっぱり岩本くんには謎が多い
「あっ、ねぇ〈A？〉
言いかけて、後ろから声がして振り返ると…
「…お父さん」
〈おかえり。今帰りか？〉
「あっ、うん…」
優しく微笑みながら出てきたお父さん
岩本くんに視線を向けると、お父さんを真っ直ぐに見ていた
〈…こちらは？〉
お父さんが岩本くんに気付き、私に問いかけた
「同じクラスで友達の岩本くん」
照『初めまして。岩本照です』
そう言って一礼する彼
そんな彼を見て、お父さんは…笑っていた
〈良かったな。A〉
「…へ？」
〈友達と遊びに行ってくるって言うから、安心してたんだ。
そしたらこんなかっこいい男の子と出掛けてたのか…
成長したな？〉
頭を乱暴に撫でられる
「ちょっとお父さん、岩本くんの前でやめてよ！
…恥ずかしいから」
岩本くんを見ると…ちょっと微笑んでる
照『…親と仲いいんだな』
「…？ うん、人並みには…」
照『ちょっと安心した』
「どうして？」
照『…何でもねーよ』
そう言って、一度目を伏せ、お父さんを真っ直ぐに見る
照『俺はここで失礼します。
遅い時間に娘さんを帰してしまったことは、すみませんでした』
〈あ、あぁ…また遊んでやってくれ〉
照『はい』
「…また明日、学校でね」
照『…ん。失礼します』
そう言って、岩本くんは来た道を戻って行った
…やっぱり逆方向だったんだ
ちょっと申し訳ないなと思いながら、家に入った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 635人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夕雪(プロフ) - おこりさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてとても嬉しいです。無事戻ってきました！ (2021年11月27日 14時) (
レス) id: c1927b0662 (このIDを非表示/違反報告)
おこり(プロフ) - ご自身のペースでどうぞゆっくり。気長にお待ちしています^_^ (2021年11月5日 6時) (レス) @page41 id: b4f52a5ea8 (このIDを非表示/違反報告)
夕雪(プロフ) - みきさん» コメントありがとうございます！楽しみにしててくださいね。 (2021年11月3日 18時) (レス) id: c1927b0662 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - ハッピーエンド、期待しています。 (2021年11月3日 0時) (レス) @page40 id: cefd7f5dc8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夕雪 | 作成日時：2021年10月16日 21時
