ゼロ距離より3歩手前へ ページ5
〜近藤side〜
「本当にすみません...」
そう言って、彼女は俺に思い切り頭を下げた。
食べている最中も何度か謝られたが、彼女は気が済まないのだろう。
「気にしないで下さい。…俺は寧ろ、興奮したというか...」
顔を真っ赤にして目を逸らし、食べ物を口に入れた瞬間、顔を背ける彼女が、とてもいじらしく、可愛らしかった。
…それがまあ、ムラムラしたというか...
「何か言いましたか?」
「い、いえ何も!」
幸い、彼女には聞こえてなかったようだ。
「痛みはどうですか?」
「さっきより、大分和らぎました。少しですけど、動かせるようになってきてます。」
「そうですか!そりゃあ何より!」
少しでも役に立てたのなら、こんなに嬉しい事はない。
すると彼女が、小さく言葉を零し、俺は耳を傾けた。
「こ、近藤さんが、傍にいてくれるから...」
な、なんて!と、誤魔化す彼女。
そう言った直後、また顔を背けた。
そんな彼女の手に、自分の手を重ねる。
それに驚いた拍子に、彼女は顔をこちらに向ける。
互いの目が合う。
そこに映るのは、互いの赤くなった顔だけ。
耳に届いてきたのは、自分の心臓の音。
「Aさん…良いですか...?」
その問い掛けに、彼女は小さく頷いた。
俺の理性は何処かに吹っ飛び、彼女との距離がゼロになろうとした時だった。
「A姉ェ!大丈夫アル…か…?」
「どうした神楽。何が見えた…ん…だ…?」
「もう、銀さんまで…一体何…が…」
万事屋達と目が合った。…新八君は兎も角、何でアイツ等ここにいんのォ?!
「ん、んんっ!…あー、邪魔したな。お邪魔虫はとっとと退散すっから。…ごめんな。」
「ご、ごめんない、無神経でしたね...僕、出かけて来るんで、どうぞごゆっくり...」
そう告げ、一度も顔を見ることなく、急ぎ足で退室していった。
「ごめんって何ィ?!何を勘違いしてんだァ!!いや、
誤解を解くため、俺は後を追いかけた。
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アルナ(プロフ) - ハニーさん» 返信遅くなってすみません。こちらにもコメントありがとうございます!最近色々なアニメに目移りしておりますが、近藤さん愛だけは健在です! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 近藤さん大好き(*≧∀≦*) (2018年11月11日 9時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 黒にゃんさん» 遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます。私も同意見です笑 最近私情でなかなか書けないのですが、これからも見てやって頂けると幸いです。是非これからも、宜しくお願いします! (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃん - いい話ですね。近藤さんには幸せになってほしいです! (2018年8月31日 7時) (レス) id: 77c8698518 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。どの話を選んでも、和んで頂ける様に頑張ってます!これからも作者共々、宜しくお願いします!私も銀魂2観たいなー笑 (2018年8月21日 22時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アルナ | 作成日時:2018年6月23日 16時