2人の1週間 ページ15
〜近藤side〜
俺が理性を失った行動をとった為、お互いに顔が熱くなった。
この間は、全く動じずに出来ていたのたが、状況が状況だったという事と、かなり久々だった為、心身共に、ウブになった様だ。
だが、しばらく経ち、落ち着いて来た。
そこでもう一度彼女に目をやる。
彼女の周りには、山になっている幾多もの本。
これだけ読んでいたら、眠くなるのは当たり前だな…
「ほ、本、お好きだったんですか...?」
「え、ええ。この前、昔通っていた図書館に行って来たんです。」
勇気を出して話しかけたが、まだ何処か違和感を憶えた。
そして、酷く痛感した事が1つ____。
俺はまだ、彼女の事を深く知らない事だ。
彼女の好きな事さえ知らなかったなんて...俺ァ唯の馬鹿ゴリラだよ...
「そういえば、近藤さん。」
「は、はいッ!!」
そう思っていた矢先、彼女から呼ばれて返事した声が、思い切り裏返った。
「ずっと屯所でお仕事してたんですよね。お疲れ様でした。」
「え、何でそれを…」
「一昨日、土方さんがいらっしゃって、教えて頂いたんです。"あの人は仕事があるから、暫く顔が出せない"、と。」
一昨日、それは、トシが珍しく散歩して来ると言って、外出した日だった。
理由を聞いても、曖昧に応えていたから、詮索はしなかったが、そういう事だったのか…
「それで、その…急に寂しく思えてしまって、急いで本を借りて来たんです...どんなに遅くなっても、自分の心が保つ様にって。」
彼女の顔が、また赤くなったのが分かった。
だが、それと同時に、たった1週間だけでも、彼女にそんな思いをさせてしまった自分に腹が立った。
「だけど、そんな心配は要らなかったですね。」
「え…」
そう言って、彼女は俺の手を取った。
俺よりも小さい両手で、片手をゆっくりと_____。
「こんなに早く、私の所に来て下さったのだから。」
久し振りに見た彼女の笑顔が、胸にじんわりと染み渡る。
俺は本当に、この人の事が好きだ。
そう、改めて実感させられた。
「Aさん、好きです。」
「き、急に言わないで下さいよ!」
そして、俺は幸せを噛み締めた。
284人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アルナ(プロフ) - ハニーさん» 返信遅くなってすみません。こちらにもコメントありがとうございます!最近色々なアニメに目移りしておりますが、近藤さん愛だけは健在です! (2019年1月13日 21時) (レス) id: 75328b6a43 (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 近藤さん大好き(*≧∀≦*) (2018年11月11日 9時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 黒にゃんさん» 遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます。嬉しいお言葉ありがとうございます。私も同意見です笑 最近私情でなかなか書けないのですが、これからも見てやって頂けると幸いです。是非これからも、宜しくお願いします! (2018年9月8日 21時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
黒にゃん - いい話ですね。近藤さんには幸せになってほしいです! (2018年8月31日 7時) (レス) id: 77c8698518 (このIDを非表示/違反報告)
アルナ(プロフ) - 桜華さん» コメントありがとうございます。どの話を選んでも、和んで頂ける様に頑張ってます!これからも作者共々、宜しくお願いします!私も銀魂2観たいなー笑 (2018年8月21日 22時) (レス) id: 5f5aa2a205 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アルナ | 作成日時:2018年6月23日 16時