転生したら黒の組織から警察官になりました2【警察学校組】 (ページ3)

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「…緊張した…」

『私は今抱きしめられてることに緊張してるんだけど…』

と抗議してみるが、ヒロはまったく私の話を聞いていない。

『…なにに緊張したの？』

「振られたらどうしようかと」

『…それはないってなんとなくわかってたでしょ？』

…強がってみるが、まぁ私も好きだと言われた時は恥ずかしくて倒れそうだったのであまり大きいことは言わないでおこう。

「わかんないよ。俺の事好きなのか？って思う瞬間ないわけじゃなかったけど、赤井と電話してるのなんか見たら冷静でいる方が無理…」

『…電話？確かにしてたけど』

「今考えるとあれ、こうなった時のための相談なんだろ。でも知らなかったから、どこで知り合ったんだろ、とかなんで連絡取り合うほど仲良くなったのかな、と思ったら…」

声が小さくなってその先が聞こえない。

『…ごめん、もう１回言ってくれる？』

するとぎゅ、と抱きしめられていた腕の力が強くなる。

「…めちゃくちゃ妬いた」

『…ヒロ、そんな風に思うことあるんだ？』

「あるよ！だってAに電話しない？って誘ったらだいたい断られるのに、あいつとは電話するのなんで？ってめちゃくちゃ思ってたし…かっこ悪いとは思うけど」

『思わないって。電話は…顔見えないからよけいに愛想が悪くなるかなって。それに声だけ聞くなんて半端なことしたら、どこにいるのかとか時間とか関係なく…会いたくなる』

「…すごい可愛いこと言ってる自覚はある？」

『可愛いかは分からないけど…すごく恥ずかしいからしばらくこの体勢のままにして。顔、きっと変だから見られたくない』

えっ、見たいんだけど…という声にだめ、と言う。
…私だって散々妬いたから、まぁこの辺はお互いさまだ。
でも…どうしよう、妬くほど好きでいてくれたとはさすがに予想外で。
数年分のキュンを摂取した気がする、この何分かで。

「…心の声全部もれてるけど、無視した方がいい？」

『？！…どこから？！』

「…散々妬いた、のあたり？」

最初からじゃんか！
これでよく公安が、というか、組織の人間が、というかが務まるな私は！
…浮かれてるんだ、きっと。

「……誰に妬いたの？」

『…笑わない？』

「むしろなんで笑うの」

『…だって、あなたの親友とか2年前のこととか、未だに引きずってるから』