作詞。

約束を手に握って。 ページ20

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見ず知らずの君に、
呟いた一言を。
どこか懐かしく悲しい何かが
涙となって零れ落ちた。

よく知らない君に、
呟いた一言を。
なぜか寂しく甘ったれた行為に
何も言わずほほ笑んだ

手を伸ばせば消えてしまいそうな愛は
死の瀬戸際に立たされた自分たちにとって
後悔と惜別の呪文だ。

目を見開きあの一言を。
穢れを持つその風にあたりながら考える
血しぶきを上げ倒れこむそれを見て、
君なら何を思う…？
吐いた言葉はあまりに冷酷で
雨に濡れた服で立ち止まっていた

見ず知らずの君に、
言ってみた言葉を。
どこが懐かしく辛い何かが、
汗となって頬を伝った

よく知っていた君に、
行ってみた言葉を。
なぜか満たされた空虚感に苛まれ
君は嬉しそうな顔をする。

手でかき消してしまいたいそれは
死の瀬戸際を守り続ける自分にとって
癒しで悦楽の魔法なんだ。

目をつぶってあの言葉を。
汚れを持つその風を切り考えた
透かし合わせられた記憶を紡ぎ、紡ぐ。
そして導かれた答えは――
出てきた言葉に熱を込めて、
雨に濡れた服で走り出した。


”最期の言葉が決まったなら。
今度は三人で手をつなごうか。”
守れない約束に残されたそれは、
また君に会う時まで、大切にしておきます。


もう一回、もう一回。
重なった輪廻と運命は。
また再び、歯車を回す。

嗚呼→←平和を手に入れて。

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