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フックのメロディーを、テヒョンがその温かい低音で切な気に歌う。
その周囲を、Aがまるで感情の生き物と化したように舞う。
ただ、ラップを披露しているわけじゃない。
ただ、踊っているわけじゃない。
その短いパフォーマンスに込められていたのは、感情という感情だった。
心から湧きあがる思いを、話し言葉ではなく、ラップとダンスで惜しみなく表現しきったテヒョン＆Aチーム。
女性も感激だという風に拍手を送り、それまでにない反応を見せている。
圧倒されたメンバー達は、もはや彼等の勝利を疑わなかった。
だが……
「そうね……一番好きだったのは、ダンスとラップで楽しませてくれた、ホソク＆ジョングクチームかしら」
女性の口から出た意外な結果に、メンバーたちは驚く。
選ばれた本人たちでさえ「嘘だろ？」と目を丸めていた。
「最後のチームは本当に心が震えたわ。……けれど、楽しませてくれたっていう意味では、ホソク＆ジョングクチームの方が上だった」
***
こうして最初のミッションは、ホソク＆ジョングクチームが３点、テヒョン＆Aチームが２点という結果で終わった。
倉庫の宿所に戻ったメンバーたちを、クーリオが出迎える。
結果を聞いたクーリオは、Aチームに対するメンバーたちのコメントを聞き、静かにこう言った。
「音楽を始めたときは、誰もがアーティストだった。
けれどもＣＤデビューして、ファンがついて……そうなった時、その人は自己表現のアーティストではなく、人を楽しませるエンターテイナーとしての側面も求められる。
その狭間にいる時は本当に苦しいが、経験を積めば自分でバランスが取れるようになる。
レン。お前はそのバランスが著しく取れていない。
それが何故か、自分で分かるか？」
クーリオの真剣な問いかけに、Aは言葉が見つからないといった様子だ。
するとクーリオはまるで最初から見抜いていたとでも言うかのように、その理由を指摘した。
「お前は、自分で思っているより自分自身を理解していない。
そして、現状の自分すらちっとも解放できていないんだ。
だからバランスを取ろうにも、何を天秤にかければいいかすら分かっていない」
それはエンターテイナーとして致命的だ、とクーリオは言う。
「けど……レン。俺はお前が“何か持っているヤツだ”と確信している。
これからお前は自分の心ともっと向き合うべきだが、何があっても表現者としての自分だけは見失うな」
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グミカン(プロフ) - hさん» コメントありがとうございます…!! わわ、楽しみに待っていただける事、嬉しく思います…!! これからも楽しんで頂けるよう頑張るので、お付き合い頂けると嬉しいです…!! (2019年11月12日 18時) (
レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
h(プロフ) - お疲れ様でした！次も楽しみ〜！ (2019年11月11日 8時) (レス) id: 9473de3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - シオンさん» コメントありがとうございます〜！嬉しいお言葉、ほんとうに励みになります！TT わわ…!! ご指摘ありがとうございます!! スンシム氏、読者の方には申し訳ないです…!! すぐに書き換えさせて頂きますね…!! 今後ともお付き合い頂けると嬉しいです。。 (2019年11月7日 19時) (レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - はじめまして! オススメから読んでみたら面白くてイッキ見してしまいましたw これからどうなっていくのかスゴく気になります！ 1つだけ気になったのがヨンタンって書いてましたが、その頃はまだ居ないのでスンシムの方がいいのでは？と思いました。更新楽しみにしてます (2019年11月7日 14時) (レス) id: 761c706174 (このIDを非表示/違反報告)
グミカン(プロフ) - かむたんさん» コメントありがとうございます〜TT そう言って貰えて、とても嬉しいですし感謝です…!! これからもお付き合い頂けると、幸いです。。 (2019年11月3日 11時) (レス) id: 0414f38cc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：グミカン | 作成日時：2019年11月2日 18時
