看護師さんはあほだった。【となりの坂田。】

その後1 ページ28

今日は何と初デートの日。






どこに行こうか？と聞いたら





坂「んー、どっちかの家がいいかも。
リスナーに嫌な思いさせんの俺も嫌やし…」




そうだよね…






リスナーに配慮する気遣いが






しっかりしているところも好き。






「じゃあ、うちくる？オートロックだし…」





坂「ええんか？行きたい！」




・・・・・・・・・・・・・




で、今おもてなしの準備をしてるってワケ。






床に髪の毛一本すら落ちてない！




お茶も出せる！




お菓子もある！




ゲームもある！




完璧！




さかたんは今日、





仕事が午後8時で終われるらしいから





午後9時までには来れるのかなーなんて考えてる。





早く会いたいな…




病院だってなんだかんだ人手は足りてるとは言えど





やっぱり忙しいみたい。





歌い手の活動の方も波に乗ってきてるし…





よし！疲れ切ったさかたんを癒してあげよう！






決心してから数時間後、午後9時ちょっと過ぎに






インターホンが鳴った。






ぴんぽーん





モニターで確認すると




マスクとメガネをかけたさかたんが写ってる。





坂「A〜来たで〜」






カメラに向かって手を振ってるさかたん。





可愛過ぎる…





「いらっしゃい！」





鍵を開け、中に案内する。





坂「遅くなってごめんな、仕事長引いてもうた…」





コンビニに寄って来てくれたのか





少しのお酒とつまみが入った袋をぶら下げている。





その袋をテーブルに置き、




マスクを外した。





マスクをしていても





めちゃくちゃイケメンなんだけど、






外した事によって、






普段見られない顔の全貌が






明らかになっているわけで…





直視できない。





坂「A？」







「んー？どしたの？」






さかたんのパーカーをハンガーにかけながら







返事をする。







もちろん振り返らずに。






するとそれに不満を抱いたのか、







坂「なぁ…なんでこっち向いてくれないん？」








さかたんは後ろから私の腰に







控えめに腕を巻きつけた。

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