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シャチとペンギンに急かされるまま、鬱蒼と生い茂る木々の間を移動する。
“ROOM”を使えば速いんだが、そいつの正確な場所がわからねェ以上、無駄に体力を消耗するのは得策じゃない。
コイツらの話だと相当ヤバい状態らしいが………間に合うかどうかは正直微妙だな。
「
船を降りて数分後。隣を走るペンギンが前方を指し示す。
ここからそう遠くない場所に見覚えのある後ろ姿があった。なにか喋っているようだが、その内容まではわからねェ。
「おい、ベポ！」
「あ、
声をかけられ振り向くベポ。おれたちの姿を見た途端、わかりやすいほど安堵した表情を浮かべた。
身体で遮られててよく見えねェが、確かに誰かがいるらしい。近づくにつれ、その姿が明らかになる。
「っ、こいつは………」
ベポに抱えられたその姿を見て、その場でおれの足が止まった。ぐったりと衰弱したそいつの姿におれは心当たりがあったからだ。
黒い服におれと同じような長い剣………間違いねェ。さっき会った女だ。
フードで顔を隠し、突如おれの前に現れた謎の女。今日起きたトラブルの中で、一番厄介だったのがこいつだった。
もう二度と会うことはねェと思ってたが………まさか、こんな形で会うとはな。
「え、
「いや………知らねェ奴だ」
おれの反応を不思議に思ったシャチが少し戸惑った様子でこっちを見る。おれはつばに手をかけ、その姿を視界から外すように帽子を深く被り直した。
まいったな………あまり私情は挟みたくねェが気分が乗らねェ。どうしたもんか………
「ベポ！その人の容態は！？」
「さっきまで意識があったけど、気絶しちゃったよ！熱もすごく高くなってるし………！」
「なんだって！？」
いち早く駆けつけたシャチとペンギンも、そいつを囲むように膝をつく。その様子をおれは少し離れた場所から眺めていた。
仮にただの風邪だったとしても、失神するほどの高熱なら今すぐ処置しねェと危険だ。最悪の場合、命に関わる。
「………仕方ねェな」
医者として、目の前で人が死ぬのを黙って見ているワケにはいかねェ。そんなことをしたら、病院を経営していた両親はもちろん、あいつに合わせる顔がない。
あいつに………あの人たちに恥ずかしくない行動を取ると、あの日おれは決めたんだ。
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うさこ - 続き楽しみです (11月2日 4時) (
レス) @page29 id: acedfd8679 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？出来れば、トラファルガーローオチでお願いします🥺続き待ってます。頑張って下さいね。 (8月20日 2時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
カリリン - もう、書いていただけないのでしょうかぁ… (2023年5月1日 19時) (レス) @page29 id: d3adcc0fb3 (このIDを非表示/違反報告)
*Noah*(プロフ) - ついに夢主を認識しましたか！キャプテンがこの後どうするのか、夢主ちゃんとどうなるのかすごく気になります！大変だとは思いますが、頑張ってください。応援してます！！ (2023年1月17日 17時) (レス) @page28 id: aaa7af5a28 (このIDを非表示/違反報告)
りりあさん。 - あ“あ”あ“あ”あ“続きまってますううう！！！！！！！ (2022年11月15日 21時) (レス) @page25 id: 60176f6c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チャシャ猫 | 作成日時：2021年8月23日 0時
