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その日家に帰ってきたのは夕方5時頃だった。
東京駅に着いてから少し遅めの昼食を食べて。
少しだけうろうろしてから電車に乗った。
駅に着いて改札を出ると、電車通勤してたときのことを思い出す。
いや、一週間前まではずっとそうだったんだけど、やっぱり不思議な感覚。
一人で生活してたときの事が遠い昔に感じて、ちょっと思い出しにくい。
良くも悪くもこの一週間はとてつもなく濃くて。
とてつもなく大切な一週間だったけど、もう一度この一週間を経験しろって言われたら絶対断る。
もうあんな想いはしたくない。
家に帰る途中にスーパーに寄ってお買い物をして帰った。
シーチキンの蓋の話をしたらシーチキンパスタが食べたくなって。
ベーコン、ほうれん草、シメジ、シーチキンをパスタ絡めて、ポン酢をかけた和風パスタ。
「、うめぇ！」
「よかった。意外だった？」
「パスタにポン酢は初だ」
「でもあっちゃーじゃなかったね」
「なにそれ？」
「智いつも言うじゃん、おいしいもの食べると"あっちゃー"って」
「……そぉだっけ？」
忘れてる。でもそこが可愛い。
寝る前。
ベッドの中でふたりで手を繋いで横になる。
「A」
「なに？」
「明日、親にアルバム持ってきてもらうから」
「アルバムって、もしかして小さいときの？」
「ん」
うっそー！楽しみ！
智の小さい頃ってどんなだろう。
やんちゃって言ってたから、坊主かな？
勝手な私の想像だけど。
「一緒に見よーね」
「うんっ！みたい！」
「んふ。子供はこんなかーって想像できるっしょ」
「んふふ、でも男の子はお母さんに似るって言うよね」
「、そうなん？」
「女の子はお父さん似で。でも大人になると結局同姓の親に似てきたりね」
「それすげぇ分かる。うちの姉ちゃんまじで、かーちゃんの若い頃にそっくりなってきた」
「智もお父さんに似てきた？」
「んー。並んだらそうかもね」
「きっとそうだね」
仰向けになってるのがちょっと寂しくて内側を向く。
ちょうど智も同じタイミングで体を傾けた。
お互い内側を向いて至近距離で。
「…早く来てね」
「え？なにが？」
「引っ越し。寂しいじゃん、もうAがここにいるの当たり前になっちゃった」
「……寂しがり(笑)」
「そーだよ。Aがいないとすげぇ寂しいもん」
唇を尖らせてじいっと私の目を見つめる。
可愛すぎて言葉か出ない。
*
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さゆ(プロフ) - こんにちは。とっても素敵なお話をありがとうございました(*´∀｀)何回読んでもぐっときます！妬いてるのも独占欲強いのもかわいい。まっすぐな智くんが素敵すぎです。また、智くんで書いてほしいなぁ。楽しみにしてます。 (2020年3月5日 12時) (
レス) id: b39ec88e32 (このIDを非表示/違反報告)
智恵里(プロフ) - うわぁーん(。´Д⊂)素敵すぎます！！幸せになってくれて良かった！！ (2019年11月18日 20時) (レス) id: 82290003ef (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - さぼてんさん» さぼてんさん、こんにちは！無事完結しました！次のお話もお付き合いいただけると嬉しいです♪ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ともさん» ともさん、こんにちは！楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)コメントありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
うさこ(プロフ) - ていくさん» ていくさん、こんにちは！お話、最後までお付き合いいただき、楽しんでいただけたようでよかったです(*^_^*)ニノのお話読みたいと言ってくれる方がいてよかった(笑)一歩踏み出す勇気が出ました(*^_^*)いつもありがとうございます！ (2019年11月18日 11時) (レス) id: 2a9d2935f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさこ
| 作成日時：2019年9月7日 0時
